インフルエンザが冬猛威を振るう理由がゾッとする

インフルエンザ免疫遺伝子

秋もだんだん深まり始めてそろそろ『インフルエンザが猛威を振るう季節』になりますね。

12月ごろから流行が始まるインフルエンザは、季節性インフルエンザと呼ばれます。

例年だと、1月から2月がピークになります。

ところで季節性インフルエンザが冬に流行するのはあなたはなぜだと思いますか?

『インフルエンザが冬に猛威を振るう原因』について分かりやすく紹介します。

また、インフルエンザは遺伝子の突然変異により生まれたウイルスということは知っていますか?

今回はインフルエンザのルーツについても併せて紹介します。

インフルエンザウイルスが冬に「暴走」する2つの理由

インフルエンザ免疫遺伝子
  1. 冬の気象条件である温度20℃内外、湿度20%内外の低温度・低湿度の状態である。
  2. 呼吸器の免疫力が低下する。

 

インフルエンザウィルスが生息できる環境

 

第1に冬の気象条件である温度20℃内外、湿度20%内外の低温度・低湿度の状態。

インフルエンザウイルスが空気中に長時間にわたって生息できる最適な環境なんです。

 

呼吸器の免疫力が低下する。

 

寒い冬は人間にとっては不利な状況になります。

鼻・のど・気管などの血管が収縮し、気道の粘膜細胞を覆っている線毛の動きが鈍くなります。

線毛はウイルスや細菌の侵入を防ぐように働くので、その働きが悪くなればウイルスの侵入が早まります。

冬は窓を閉め切った部屋で過ごすことが多いですね。

そのため、感染した患者の咳やくしゃみによってウイルスがまき散らされ、感染が広がりやすくなります。

『ウイルスが気道の粘膜細胞に付着すると16時間後に1万個、24時間後に100万個の猛スピードで増殖します。』

その結果、粘膜細胞が破壊され、非常に短い潜伏期間でウイルスの強い感染に曝されます。

 

インフルエンザが毎年流行する理由

インフルエンザ免疫遺伝子

インフルエンザウイルスには、『A型・B型・C型の3種類』があります。

基本的にはA型とB型のどちらかがその年流行のウイルスとなります。

それぞれ型には、ヘマグルチニン(H)とノイラミニダーゼ(N)が備わっています。

その組み合わせによってインフルエンザの型が変わっていきます。

  • A型は変異しやすいため、新たなインフルエンザが出現し、流行もしやすくなってしまうのです。
  • B型は変異しにくく、感染後の免疫も維持しやすいので、大流行にはなりにくいです。

毎年同じ型のウイルスであれば抗体やワクチンが確立できます。

しかし、毎年変異を繰り返してしまうインフルエンザウイルスではワクチン製作もなかなか難しいのが現状です。

そのため、毎年インフルエンザが流行してしまうことになるのです。

インフルエンザウイルスは遺伝子の突然変異により生まれたウイルス?

インフルエンザ免疫遺伝子

インフルエンザウイルスのA型、B型、C型のうち、A型は人間と動物(鳥類、ウマ、ブタなど)の共通感染症です。

『最初はカモなどの水鳥の腸内に感染する弱毒性のウイルスでした。』

しかし、『遺伝子の突然変異によって人間の呼吸器に感染する形質を獲得』しました。

現在、インフルエンザのルーツと考えられているのは、アヒル・豚・人間が共同生活する中国南部です。

WHOのパンデミックインフルエンザ基本構想に基づき、国際協力のもとでインフルエンザ監視対応体制が敷かれています。

 

【A型ウイルス】免疫防御をかいくぐる生命力がヤバい

インフルエンザ免疫遺伝子

人間は体内に侵入したウイルスを排除する適応免疫や獲得免疫と呼ぶ免疫機構を備えています。

これは恒常性維持と生体防御に大活躍する生体の生命線です。

そのため、たとえウイルスに感染しても、いったん回復すると抗体が生成されるため、再感染はしません。

しかし、突然変異を起こしやすいA型は、ウイルスの表面にある2種類の突起を持っています。

HA(赤血球凝集素)とNA(ノイラミニダーゼ酵素)です。

これらの『抗原性を毎年変化させる』ので、免疫防御を巧みにくぐり抜けて生き延び、流行を繰り返します。

これを『連続抗原変異』といいます。

 

抗原性の変化が大きれば、以前にA型に感染して免疫があっても、再び別のA型の感染を受け、症状も重くなります。

さらに、A型は10~30年ごとに突然、別の型に大変身し、大流行をもたらします。

これを『不連続抗原変異』といいます。

 

香港A型の流行から29年、ソ連A型から20年がすでに経過しているので、パンデミックは近いかも知れないですね。

しかし、ウイルスによって形成された免疫記憶は、2回目の遭遇には増強されます。

この獲得免疫のプロセスこそが、『インフルエンザワクチン接種の根拠』と言われています。

獲得免疫を強化する点においてもワクチンの接種は重要なんですね。

インフルエンザへの4つの対策方法

インフルエンザ免疫遺伝子

熱帯地方や亜熱帯地方でもインフルエンザの流行はあるようです。
そうすると、乾燥だけが原因ではなさそうですね。

免疫力を低下させないように、これらの4つの対策を行いましょう。

  1. 十分な栄養摂取を心掛ける。
  2. 十分な睡眠を心掛ける。
  3. 石鹸による手洗いをしっかりと行う。
  4. 手で目や口を触らないようにすることにも気を付ける。

 

まとめ

インフルエンザ免疫遺伝子

今回はインフルエンザが冬に猛威を振るう原因について簡単に紹介しました。

冬は低温度・低湿度の状態であること、呼吸器の免疫力が低下することが原因と考えられています。

インフルエンザウイルスは『遺伝子の突然変異により人間にも感染する形になった』ことを知っていましたか?

特にA型ウイルスは抗原性を自由自在に変化することが出来るなんて、脅威のウイルスですね。

インフルエンザの重症化を抑える意味でもワクチン接種の大切さもお伝えしました。

インフルエンザの4つの対策方法を行い、ウイルスに感染しないようにしたいものですね。

インフルエンザ免疫遺伝子

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