あなたは同性愛者の方々への理解はどう考えているでしょうか?

また、あなたが同性愛者であれば、自らの価値観に自信をもって生活できているでしょうか?

LGBTへの理解を深めようというイベント『横浜レインボーフェスタ2015』が開催されたことがあったのはご存知でしょうか。

LGBTとは、

  • Lesbian(レズビアン)
  • Gay(ゲイ)
  • Bisexual(バイセクシャル)
  • Transgender(トランスジェンダー)

の頭文字をとったもので、同性愛者や性同一性障害をもつ人々の総称です。

7色のレインボーカラーがLGBTの象徴的な色で、当日はイベントの前後に横浜マリンタワーが7色にライトアップされました。

まだLGBTという言葉を知らない人が多い中、エピジェネティクスという同性愛者と関係する研究がされていました。

聞きなれない言葉ですが、エピジェネティクスと同性愛者にどのような関係があるのでしょうか。


遺伝子に影響されない理由はあるのだろうか

同性愛者 エピジェネティックス

日本では、LGBTという言葉の浸透度はまだ低く、社会的な理解も乏しいが、そうした性的指向のある人々がいるという認識は広まってきています。

テレビに登場する『オネエキャラ』の活躍も一役買っているようですね。

ところで、どうしてLGBTの人々が生まれるのかは、これまでずっと謎とされていました。

環境や心理面など、後天的な要因の可能性も多分にあるが、遺伝要因も無視できない、ただしこれまでに有力な遺伝子は発見されていないという感じでした。

また、LGBTの人々同士では子孫を残すことができないため、遺伝的には自然淘汰するはずだがその気配はありません

そんな中、謎解きのカギをにぎるのでは、と注目されている研究があります。

『エピジェネティクス(epigenetics)』という分野で。エピ(epi)とは『外側、その上』、ジェネティクス(genetics)は『遺伝学』という意味で、すなわち、従来の遺伝学を上回る部分の研究を指します。

 

エピジェネティクスとはそもそも何?

同性愛者 エピジェネティックス
言葉の定義から説明すると、『エピ』は外側とか離れてという意味で、『ジェネティクス』は遺伝学のことです。

つまりエピジェネティクスは、従来考えられていた遺伝学の外側で働いている力というか、外側で働いている仕組みを研究するもので、これまで見落としがちだった遺伝学の外側にあるものに、新たに光を当てようということです。

従来の遺伝学はある種の遺伝子万能論のようなもので、リチャード・ドーキンス氏の利己的遺伝子論などが有名ですね。

遺伝子は、自分を複製するという生命の究極の目標のためにあり、そのためにすべてのことは最適化されて、生物は適応的に進化してきたと考えていました。

例えば親にA・B・Cという遺伝子があったとします。

 

それはそのまま親から子に遺伝するので、子供もA・B・Cという遺伝子を持ち、親と同じことが起きますよね。

親の世代で体を鍛えて筋骨隆々になっても、それは遺伝子A・B・Cには変化をもたらしていないのです。

子供の世代に遺伝子A・B・Cが移れば、いったんリセットされ、どういうふうに筋肉が動くかということはまた子供の環境で変わっていきますよね。

もし、子供の世代に何か特別な変化が起こるとすれば、それはAという遺伝子がA’という遺伝子に変わった場合である、つまり遺伝子に何か変化が起きないと遺伝的なものとしては伝達されないと従来の遺伝学は考えられてきました。

 

そのこと自体は正しいんですが、A遺伝子からA’遺伝子への変化は、ちょっとした書き間違いレベル、文字列がコピーされる時に『てにをは』が違ってしまったくらいのことです。

それが突然変異なのですが、偶然でも変わり得るし、化学物質や発癌物質、放射線や紫外線の影響でも変わり得ることなのです。

遺伝子AがA’に変わるような変化は遺伝します。

子供の世代に違った働きをもたらすかもしれないし、もたらさないかもしれないのですけれども、とにかく遺伝子の上に起こった突然変異だけが生物を変える唯一の力だというふうに、これまでの遺伝学は説明してきたのです。

スポンサーリンク

エピマークが恋愛対象者の性別を決定する

同性愛者 エピジェネティックス

エピジェネティクスでは、遺伝子の有無やDNA配列だけにとらわれず、遺伝子がどういうふうに働いているか、という柔軟な見方をします。

遺伝とは、単に遺伝子の有無でなく、もっと自由自在なものであるというのです。

そこでは、DNAに組み込まれた遺伝情報を、どう活性させるか、または不活性化するか、エピマーク(epimaks)という物質が情報操作するとされているようですね。

 

エピマークは、母親の胎内で作られ、性別や生殖器の発達に大きく関わっています。

胎児が女児の場合、例えば、男性ホルモンの過剰分泌から遺伝子を守り、女児の男性化を防ぐ役割などを担っています。

また、将来の恋愛対象者の性別を決めるのも、エピマークなのです。

 

本来は、この女児だけに影響し、次世代へ引き継がれることはないのだが、ときに世代をまたぐこともあるそうです。

つまり、男性を好きになるエピマークが、女児が成長して男児を身ごもった時、その男児に引き継がれるということですね。

逆のこともいえるでしょう。

 

女性を好きになるエピマークが、父親から娘へ引き継がれた時、同性を好きになる部分が、娘に影響を及ぼします。

これが、性同一性障害者が生まれるひとつの要因ではないかと見る専門家が、世界的に増えているのです。

また、遺伝子も成育環境も同じはずの一卵性双生児で、どうして片方だけが同性愛者になるのか、従来の遺伝学では説明のつけられなかった点も、エピジェネティクスが解明の糸口になり得るのです。

スポンサーリンク

まとめ

同性愛者 エピジェネティックス

こうした同性愛者などの性的指向のほかにも、エピマークは、がんや遺伝子疾患などの病気、脳機能などにも関わりがあるとされ、遺伝学の中で、今かなり重要視され始めています。

今後、エピジェネティクスの研究分野が進むにつれ、人間の生命に関わることが、より多く発見されることを期待したいですね。