あなたは『感染性胃腸炎』をご存知ですか?

感染性胃腸炎と聞くと、胃腸風邪?と、思われる方もおられると思いますが、実は『感染性胃腸炎は怖い病気』なのです。

いきなり怖い病気と言われてもピンときませんよね?

実は自分が発症しても、身近な人が発症しても大変なこの病気は、夏は食中毒、冬はウイルスをばらまき猛威を振るう病気です。

感染性胃腸炎に感染すると辛い下痢や吐き気に悩まされ、人によっては脱水症状まで引き起こしてしまうことがあります。

感染性胃腸炎はその原因によって対処法が大きく異なっていて、適切な対処法を身につけると感染の確率を大きく下げることができます。

今回は

  1. 感染性胃腸炎の原因
  2. 感染性胃腸炎と急性胃腸炎の違い
  3. 感染性胃腸炎とノロの違い
  4. 感染性胃腸炎の予防策
  5. 感染性胃腸炎を早く治す方法

について紹介します。


感染性胃腸炎7つの原因

感染性胃腸炎

感染性胃腸炎は腸や胃に病原体が感染することで起こる『消化管の炎症の総称』です。

そのため、感染する病原体には様々なものが知られています。

 

ウイルス

 

ウイルスは、生き物とは言い難いような生態をしています。

ウイルスは細胞の内部に入り込み、入り込んだ細胞の仕組みを使って自分と同じウイルスのコピーを大量に作らせ、やがて細胞を破壊してしまいます。

このウイルスが原因で起こる感染性胃腸炎の代表は

  1. ノロウイルス感染症
  2. ロタウイルス感染症

です。

ノロウイルスは秋から冬に流行するウイルスなのですが、熱帯地域などでは1年中流行しているウイルスです。

このため、旅行者の下痢症として知られていて、便や吐物から大流行を引き起こすといわれています。

ロタウイルスは乳児の下痢の原因の大半を占めているウイルスで、冬に多く発症します。

白色から黄色の水っぽい便が出てくることが特徴で、突然の嘔吐で発症します。

 

細菌

 

細菌はウイルスと異なり、『自分自身の能力で増殖することができる微生物』です。

細菌の種類によっては人体にとって有毒な成分を撒き散らしてしまう細菌があり、症状が細菌によって異なっていることが特徴です。

細菌による食中毒には、細菌そのものによるものと、細菌が作り出す毒素によるものとがあります。

 

黄色ブドウ球菌

 

食中毒の原因となるだけでなく、おできや水虫などの化膿性疾患の原因となる菌です。

様々な食べ物のほか、健康な人の喉や鼻、手指などにもみられます。

他の動物にも広くみられる、非常にありふれた菌です。

食品の中で増殖するときに、エンテロトキシンという毒素を作ります。

この毒素が、食中毒を引き起こします。

予防のために、調理の前には『手指の洗浄・消毒』を十分に行ってください。

また、手指に傷のある人は、食品に直接触れるのを避けましょう。

 

サルモネラ菌

サルモネラ菌は主にブタ・ウシ・トリなどの家畜に存在していて、中にはペットのカメから発見されたことがあるほどありふれている細菌です。

サルモネラ菌はいわゆる食中毒の原因菌として知られていて、夏の暑い時期に鶏卵やマヨネーズなどから感染します。

下痢や嘔吐、腹痛が続き発熱が続き大部分は自然に治癒します。

 

腸炎ビブリオ菌

腸炎ビブリオ菌に汚染された食品の摂取で起こる胃腸の炎症です。

魚介類を生で食べる日本ならではの感染症で、海外ではあまり発症しない食中毒の原因といえます。

加熱により細菌が死滅するので、食前の加熱で予防ができます。

 

カンピロバクター感染症

カンピロバクターは家畜の腸に生息していて、汚染された生肉などから感染が広がります。

腹痛や下痢・発熱などが起こるのが特徴で、初めは水っぽい便だったのがやがて血便へと変化していきます。

カンピロバクター・ジェジュニという種類のカンピロバクター属の細菌に感染した後には、運動障害を引き起こすギランバレー症候群という病気を引き起こす可能性があると指摘されています。

 

O-157

大腸菌の中には病原性のある大腸菌があります。

その中でも有名なものが腸管出血性大腸菌です。

この腸管出血性大腸菌は感染すると血便や血性の下痢を引き起こすことが有名で、同時にHUSという腎臓の障害を引き起こすことがあるのです。

このような病態を示す腸管出血性大腸菌の中で、特に有名なものがO-157です。

O-157はかつて感染者が死亡したことでその名が広がった感染症で、現在も毎年多くの患者さんが感染しています。

このため、今でも集団感染を引き起こす細菌として警戒されているのです。

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感染性胃腸炎と急性胃腸炎の違い

感染性胃腸炎

感染性胃腸炎と急性胃腸炎の違いはなんでしょうか?

  • 原因がはっきりしているかいないか
  • 他の人に感染するのか

という事が大きな違いになります。

 

感染性胃腸炎

ウイルスや細菌、寄生虫によって感染したと判断されるときに診断されます。
(ノロウイルスやロタウイルス、食中毒が感染性胃腸炎になります)

急性胃腸炎

感染源が不明、または感染力のない症状、風邪のような症状からの胃腸炎の場合急性胃腸炎になります。

感染性胃腸炎の時は、一定の期間を置かないと、学校や特定の職場に復帰することが出来ないのも特徴です。

どちらも症状はほとんど変わりませんが、感染性胃腸炎の方が重篤化になりやすいので、気を付けてください。

 

感染性胃腸炎とノロの違い

感染性胃腸炎

消化器症状については、感染性胃腸炎とノロウイルスの違いはありません。

ノロウイルスはウイルス性胃腸炎の一種です。

先述した通り、ウイルスや細菌、寄生虫が原因で感染した症状をまとめて、感染性胃腸炎と呼びます。

ノロウイルスはウイルス性胃腸炎で、ノロウイルスに感染した二枚貝を食べて感染する場合や、接触感染などで感染場合と色々な感染源があり、ノロウイルスの検査をして反応が出るとノロウイルスと名前が付きます。

 

現在は、感染源がはっきりすると、ノロウイルスやロタウイルスなどのはっきりとした病名が付きます。

しかし、検査をしない場合もありますので病院からは、原因が特定できないという事で急性胃腸炎と判断されることもありますので注意が必要です。

ですからノロウイルスは感染性胃腸炎の中の、ウイルス性胃腸炎の一種なので、感染性胃腸炎とノロウイルスに違いはないと言えます。

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感染性胃腸炎の予防策

感染性胃腸炎

感染性胃腸炎は病原体が体内に入らなければ症状が現れません。

そのため、症状が現れる前にあらかじめ予防策をとることがとても重要です。

 

<手洗い>

 

大半の感染は『経口感染』です。

そのため、手洗いをしっかりと行うことで感染の可能性を下げることができます。

感染性胃腸炎の病原菌のなかには、上記の黄色ブドウ球菌のように、通常誰の体の表面にもいる細菌によって起こる胃腸の炎症も含まれます。

しっかりと手洗いを行うことは、感染の可能性を下げるために非常に役立つのです。

 

<食事の管理>

 

感染のコントロールで忘れてはならないのが『食事の管理』です。

食品の鮮度や食品の調理方法などによって、感染のしやすさを下げることができます。

しっかりと加熱時間をとって調理することで細菌を死滅させることができるのですが、病気の原因の毒素までは分解できないこともあるので、食品の鮮度が落ちている場合には注意しましょう。

 

<規則正しい生活>

 

規則正しい生活を送り、体力をつけることも重要です。

適度な休息と適度な睡眠が必要し、栄養を十分に補給することが大切です。

 

<消毒>

 

消毒法で注意したいのが、消化器病のウイルスにはアルコール消毒が効かないということです。

消化器の病気の原因菌やウイルスは塩素系の消毒剤を用いると消毒ができるので、アルコールの消毒ではなく塩素消毒を行うようにしましょう。

塩素の消毒は食器などだけでなく、トイレや風呂場などでも有効なので、是非活用してください。

 

感染性胃腸炎を早く治す方法

 

それではここで感染性胃腸炎を早く治す方法をご紹介します。

 

感染性胃腸炎を早く治す方法

感染性胃腸炎

  1. 感染性胃腸炎と診断されたら、水分をこまめに取って脱水症状にならないように気を付ける。
  2. 食事は無理して摂ると症状が酷くなりますので、症状が緩和して来たら(2日~3日くらい)胃腸に優しいものから少しずつ食べる。
  3. 自己判断で市販の下痢止めや、頭痛薬を飲むと感染性胃腸炎の原因が排出されないのでお医者さんの処方でないものは飲まないでください。
  4. スポーツドリンクはダメージを負った胃腸には良くありませんので、経口補水液などを飲むと良いでしょう。

上記が感染症を早く治す方法になります。

まとめると、薬はウイルスの排出を阻害しますので、病院から出された薬以外は飲まず、水分は脱水症状にならないようにこまめに取った方が良いですが、スポーツドリンクは体に負担があるので、『経口補水液』を飲むようにしましょう。

食事は症状が緩和してから、胃腸に負担にならないお腹に優しいもの(お粥や重湯など)を少しずつ食べてお腹を鳴らしていきましょう。

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まとめ

感染性胃腸炎

今回は感染性腸炎についてまとめました。

感染性胃腸炎は適切な予防法によって感染を防ぐことができます。

これらの予防法は感染性胃腸炎以外の感染症に応用することができる予防法です。

1年中感染の機会がある恐ろしい感染性胃腸炎。

感染性胃腸炎にかからないように注意しましょう。