『胃腸炎』は下痢や嘔吐などが主な症状として猛威を振るいます。

細菌やウイルスが原因であることが多く、食中毒も胃腸炎のひとつとされています。

また感染性胃腸炎では人から人へと感染しやすく、流行しやすい病気でもあります。

今回は

  • 胃腸炎について
  • 感染経路について
  • 潜伏期間
  • 治療法について
  • 食事や飲水について
  • 予防方法について

胃腸炎になった場合の治療法などをまとめました。


胃腸炎とは?

胃腸炎

主に夏場と冬場に流行し、

  • 下痢
  • 嘔吐
  • 腹痛

などを主な症状とした病気です。

 

感染経路は?

胃腸炎

毒性のある化学物質摂取による胃腸炎は感染ではありません。

しかし、細菌やウイルスの場合は人から人へと感染するおそれがあります。

 

<接触感染・経口感染>

 

病原体が付いた手で口に触れることで感染します。

下痢や嘔吐の症状がある人が、手洗いをしっかりせずにそのまま他者へ触れ感染する場合や、下痢や嘔吐などで汚染されたおむつやおもちゃなどを処理したあとその手で口に触れることで感染する場合などがあります。

また、胃腸炎は、細菌やウイルスで汚染された食べ物や飲料水を摂取することによっても感染します。

感染した人の便で汚染されたプールや細菌が付着したままの食料を加熱殺菌しないまま思いがけず摂取してしまった場合などがあります。

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胃腸炎の潜伏期間

胃腸炎

病原体によってことなりますが、潜伏期間はおよそ『1~3日程度』のものが多いです。

 

胃腸炎の治療法4つのポイント

胃腸炎

ほとんどの場合自然に回復していくため、治療は

  • 脱水予防
  • 対症療法(原因ではなく、症状を軽減するための処置)

が中心となります。

乳幼児や高齢者は特に脱水になりやすいため、注意が必要です。

 

1.脱水予防

 

下痢や嘔吐が続く場合、体内の必要な電解質や水分が不足しがちであるため、糖分や塩分などを含む水分を摂取します。

吐き気や嘔吐の症状が強く、経口摂取が困難な場合は点滴などで脱水予防を行います。

 

2.対症療法

 

腹痛や吐き気などに対しては、それぞれ痛み止めや吐き気止めなどといった薬で治療します。

下痢は病原体や毒素を排出するための症状でもあるため、初期からの下痢止めの使用はあまり好ましくないとされています。

下痢・嘔吐などの症状が出ている間は、必要最低限の水分のみ摂取し、安静にしましょう。

症状が治まってきたら、無理のない食事摂取や水分摂取をしていきます。胃に優しい消化のいい食べ物がいいでしょう。

 

■消化のよい食べ物

 

  • おもゆ(重湯)、おかゆ
  • すりおろしリンゴ
  • よく煮込んだうどん
  • 味噌汁
  • 野菜スープ
  • アイスクリーム(脂肪分の少ないもの)

■避けた方がいい食べ物

 

  • 柑橘類(ミカン、グレープフルーツなど)のジュースや炭酸飲料
  • コーヒーなどの刺激物
  • 牛乳などの乳製品
  • アルコール
  • 菓子類
  • 繊維質に富む野菜、きのこ、こんにゃく、海草など下痢をおこしやすいもの

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食事や飲水はどうしたらいい?

胃腸炎

食事については

  • 腹痛があるうちは『絶食』
  • そして脱水や体内の電解質のバランスのくずれの予防のためにミネラルの含まれるスポーツドリンク

の少量ずつ頻回の補給が望まれます。

この時冷蔵庫などで冷やさず、室温にしておく方が良いでしょう。

また飲めずに吐いてしまう時には点滴での水分補給も必要です。

 

柑橘類のジュースや炭酸ガス飲料、コーヒーなどは胃に対する刺激が強く、牛乳やミルクなどの乳製品は消化が悪いため両者とも避けた方が良いでしょう。

腹痛が改善し、下痢や吐き気が落ち着いてきたらおもゆや野菜スープ、すりおろしリンゴから始め、消化の良いおかゆやうどん、またヨーグ ルトや豆腐などが望まれます。

食事の回数は1日5~6回に分ける事により1回あたりの食事量をおさえて下さい。

また食材は細かく切って、よく煮込んでやわらかくし、胃や腸に負担を掛けないようにして下さい。

 

さらに脂肪の多い食事や菓子類、繊維質に富む野菜、キノコ、こんにゃく、海草は下痢を起こしやすいので避けて下さい。

また腸管壁に刺激を与える香辛料、ニラやニンニクなどの刺激の強い野菜も避けて下さい。

もちろんアルコール類も脱水を助長するので良くありません。

 

胃腸炎6つの予防方法

胃腸炎

1.手洗いや手袋・マスク・エプロンの使用

 

感染性胃腸炎の場合、接触感染や経口感染などで人から人へと感染していきます。

特に、感染している人の嘔吐や下痢などを処理した後の不十分な手洗いが原因となることも多く、汚物処理後や調理・食事前の手洗いを励行することは重要です。

また、このような処理をする場合は、手袋やエプロンなどがあれば使用し、直接触れないようにしましょう。

(手袋を使用していても、処理後の手洗いは必ず行います)。

 

2.手の傷に注意

 

手や指に傷がある場合、そこに菌が付着している可能性があります。

黄色ブドウ球菌による食中毒は菌が産生する毒素によって起こります。

この毒素は加熱してもなかなか破壊されません。

絆創膏などで覆っても毒素が食材につくことがあります。

手や指に傷がある場合には調理を避けるか、手袋をして調理をすると良いでしょう。

 

3.消毒をする

 

汚物がついてしまった衣類やタオルは袋に入れて周囲に汚染しないようにし、85度で1分間以上の熱湯消毒か次亜塩素酸ナトリウムで消毒するようにしましょう。

次亜塩素酸は、家庭用の塩素系漂白剤で代用できます。

 

4.加熱処理

 

ノロウイルスによる食中毒を防ぐ場合は、『十分な加熱処理』が有効だとされています。

調理時や生ものを扱う際などは中心部まで火を通すなど十分注意して扱いましょう。

 

5.予防接種を受ける

 

胃腸炎の原因の一つにロタウイルスがありますが、このロタウイルスは乳児を対象に任意で予防接種を受けることができます。

 

6.その他家庭内でできること

 

家庭内に感染者がいる場合は、手洗い後のタオルなどは共用せず個別にします。

お風呂に入る場合も、症状のある人は最後にし、湯船のお湯は使い回しなどはせずに毎日変えるようにします。

また、使用後は浴槽・壁・床・椅子なども十分に洗剤で洗いましょう。

 

胃腸炎になったら何科に行くの?

胃腸炎

かかりつけの内科、胃腸科、消化器内科などが適切です。

保育園や学校などの集団生活の場では感染拡大を未然に防ぐことも重要なので、周りに感染者がいた場合や感染が疑われるような症状が出たときはすぐに病院へ行きましょう。

受診した際には、周りに同じような症状の人がいることや、疑わしい食べ物を伝えましょう。

そこから、原因となった菌などが推測されることもあります。

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まとめ

胃腸炎

今回は夏場や冬場に流行する『胃腸炎』についてご紹介しました。

どの季節においても流行する病気などありますが、やはり手洗いうがいの励行はどの感染症においても基本的な予防行動のひとつです。

感染性胃腸炎は乳児などに多いため、自ら予防行動がとりづらい乳児などには大人が注意してあげるようにしましょう。