女性の介護負担と更年期の問題は?知っておきたい症状と支援

女性の介護負担と更年期の問題は?知っておきたい症状と支援

超高齢化社会を迎えている昨今、介護問題は無視できない現状があります。

更年期の女性の不定愁訴のなかには、その原因がはっきりとわかっていながら、根本的な解決策が見いだしにくい問題もあります。

その一つが親の介護問題です。

ようやく子供の手がかからなくなったら、夫の両親の介護に追われ義父母を看取ったかと思ったら、今度は自分の実親が倒れるなど、介護連鎖による心労で心身のバランスが崩れた場合、投薬で一時的に更年期の症状が軽減されても根本的な解決にならないことは明らかです。

医師は女性患者の置かれた家族関係や生活環境を十分に把握したうえで、当事者の悩みに寄り添い、身心の負担を軽減するにはどうしたらよいかを共に考え、場合によっては介護施設を紹介するなど、きめ細かな対応・支援をすることが必要なのです。

辛い時だからこそ周囲に支援してもらいましょう。

【親が要介護】の場合に起こった事例

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地方でひとり暮らしをしていた姑が、階段から落ちて骨折し、退院後も杖が必要となり、自宅を改装して同居することになりました。

最近、姑は朝食を食べたことを覚えていない、自分がどこに居るのかわからない、など記憶の低下が著しく、病院へ連れて行ったら認知症だと言われました。

パートをやめて姑の介護を始めてから、髪に白いものが目立つようになってきました。

最近、突然胸がバクバクと苦しくなることや頭痛や肩こり、不眠にも悩まされていますが、これも更年期のせいだろうか?

双方の親の介護問題は大きなストレスとなります。

 

『ストレスは万病のもと』といわれるように、ホルモンのバランスを崩し、自律神経を攪乱し、体から免疫抵抗力を奪い去ってしまいます。

更年期にさしかかり、ホルモン分泌が不安定になった女性の心身には強烈なダブルパンチとなること間違いないでしょう。

重い更年期の症状は責任感の強い女性?!

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介護問題は女性だけに負担がかかりがちだが、一人で抱え込むのが最も良くないことです。

自らの心身がつらい更年期に、自分だけで乗りこえようとしてはいけません。

積極的に周囲の支援を求めていくべきです。

先の見えない介護の場合、夫や家族の協力だけでは限界があります。

地域のケアマネージャーやソーシャルワーカに相談したり、介護保険事務所や地域包括支援センターなどと日常的に連携していく必要があるのです。

 

デイサービスやショートステイ、グループホームなどの介護、福祉サービスを積極的に利用して、自分の人生を慈しむ時間をつくっていくようにしましょう。

皮肉なことに、真面目で責任感の強い女性ほどストレスを溜め込みがちで、更年期の症状が重く出る傾向にあり、チャランポランな女性は更年期の症状があまり重く出ないものです。

自分がなすべき仕事が上手くいかなくても、常に誰かのせいにしたり、その場しのぎの言い訳を考えて、深刻に捉えずにケセラセラと生きていけるからでしょう。

これに対して、責任感の強い女性はなすべき仕事が完璧にできないと、自分が許せないばかりか、『以前ならきちんとできたのに』と、元気だった頃の自分と比較して落ち込んでしまいます。

自分自身を責め、気分転換も上手くないために、逃げ場がなくなり深みにはまってしまうのです。

 

しかしながら、専門の介護職でもない人間が、長丁場の介護をひとりで完璧にやり遂げようとすること自体が無理なことです。

特に、常時高齢者を見守らなければならない心の負担は、更年期の女性にはとてつもないストレスになることです。

『介護離職』を余儀なくされ、高齢者を見守っているうちに、自分が『介護うつ』にかかってしまったというケースも多くみられます。

素人が介護をする場合には、愚痴をこぼせる相手、SOSを出せる相手をもつことが大切ですね。

自分に対する期待値をうんと低くして、周囲に広く助けを求めていくようにしましょう。

 

更年期を上手にすごすために

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更年期障害は『女性ホルモン(エストロゲン)の減少』という体の変化によって引き起こされますが、それ以外にも症状を重くさせる原因として考えられるのがその人を取り巻く環境なのです。

ストレスを感じやすい環境にいると、心身が不安定になり、症状も悪化しがちになります。

更年期は、子供の独立や親の介護、職場での立場や人間関係の変化など、生活が変わる時期と重なるため、ストレスとうまく付き合うことが大事なポイントです。

更年期の期間は、ちょうど人生の折り返し地点となります。

『更年期だから』と必要以上に恐れたり、不安になるのではなく、家族や友人に話すことで理解を得たり、積極的に趣味やスポーツに取り組むことで悩みやストレスを解消し、上手に乗り越えていくようにしましょう。

 

自分自身で更年期かどうかわからない場合、また日常生活が続けられないほどつらい症状が続く場合は、医療機関を受診するようにしましょう。

更年期と思っていても、背後に他の病気が隠れている場合もあり注意が必要です。

また、薬局や薬店で売られている医薬品で症状を緩和するのも、更年期を上手に乗り越えるためのひとつの選択肢ですので考えてみましょう。

まとめ

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高齢化社会は二十一世紀の構造的な問題であり、老老介護はすでに日常の風景となっています。

 

更年期障害で悩む女性にとって介護という仕事はとても辛いものでしょう。

支援をしてもらう、支援をしてあげることはとても大切なことになります。

 

女性の介護負担と更年期の問題は?知っておきたい症状と支援

1 個のコメント

  • ふるた より:

    更年期障害にもうすぐ差し掛かります。何事もなく過ぎて欲しいです。年を取っても施設に頼らない、健康な生活が望ましいです。

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