毎年秋から冬にかけては、インフルエンザの流行シーズンです。
インフルエンザは高熱や関節の痛みなどを伴い、高齢者や基礎疾患がある方は感染すると重症化する可能性があります。
流行を防ぐためには、『原因となるウイルスを体内に侵入させないこと・周囲にうつさないようにすること』が重要です。
インフルエンザの感染を広げないために、一人一人が 『かからない』『うつさない』対策を実践しましょう。
今回はインフルエンザ予防対策の基本について紹介します。
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インフルエンザ感染者数の推移と薬効

毎年厚生労働省は、インフルエンザ流行に伴い、その発生数を報告していますね。
2014年にも厚生労働省はインフルエンザが流行期に入ったと発表していますが、この時の流行入りの時期は、平年並みだった前年のシーズンよりも3週間も早かったんです。
各都道府県によるインフルエンザ定点当たり報告数(速報値)によれば、12月14日までの1週間で定点医療機関においてインフルエンザと診断された患者数は36455人。定点当たり7.38人となり、前週の3.49人から倍増ししていました。
同時期としては2010年以降、最多の患者数。
2005年以降の10年では、2009年に発生した新型インフルエンザ(AH1N1pdm09)を除けば、2007〜2008シーズンに次いで2番目に多かったんです。
この年の12月14日までの定点当たりの患者数は、埼玉県が18.80人と最も多く、
- 岩手県(15.78人)
- 北海道(14.26人)
- 奈良県(14.15人)
- 神奈川県(12.52人)
- 千葉県(10.93人)
- 東京都(10.15人)
- 福島県(10.12人)
が注意報レベル(10人)を超えています。
発症期間と薬効
ちなみに、治療時に処方される抗インフルエンザウイルス薬には
- オセルタミビルリン酸塩(タミフル)
- ザナミビル水和物(リレンザ)
- ペラミビル水和物(ラピアクタ)
- ラニナミビルオクタン酸エステル水和物(イナビル)
- アマンタジン塩酸塩(シンメトレル)
があります。
しかし、その薬効は、症状が出てからの時間や病状により異なります。
発症から48時間以内に服用した場合、発熱は通常1~2日間短縮され、鼻やのどからのウイルス排出量も減少します。
一方、症状が出てから48時間以降に服用した場合は、十分な効果は期待できないので、抗インフルエンザウイルス薬の服用は、医師の診断を受けたうえで、用法、用量、期間を守ることが重要です。
インフルエンザ予防対策5つの基本

正しい手洗い
私たちは毎日、様々なものに触れていますが、触れることにより、自分の手にもウイルスが付着している可能性があります。
ウイルスの体内侵入を防ぐため以下のことを心がけましょう。
- 外出先から帰宅時や調理の前後、食事前など『こまめに』手を洗う。
- ウイルスは石けんに弱いため、正しい方法で石けんを使う。
日常生活での健康管理
インフルエンザは免疫力が低下すると、感染しやすくなります。
また免疫力が低下している状態で感染したときに症状が重くなってしまうおそれがあります。
普段より『十分な睡眠とバランスのよい食事を心がけ、免疫力を高めておきましょう。』
予防接種を受ける
予防接種(ワクチン)は、インフルエンザが発症する可能性を減らし、もし発症しても重い症状になるのを防ぐ効果があります
重症化しやすい方は、医師と相談して予防接種を受けることも考えてみましょう。
ただし、ワクチンの効果が持続する期間は一般的に『5か月程度』です。
また、流行するウイルスの型は毎年変わるため、毎年、接種することが望まれます。
適度な湿度を保つ
空気が乾燥すると、のどの粘膜の防御機能が低下します。
乾燥しやすい室内では加湿器などを使って、『適切な湿度(50%~60%)を保つこと』も効果的です。
人混みや繁華街への外出を控える
インフルエンザが流行してきたら、不要不急のときはなるべく、『人混みや繁華街への外出を控えましょう。』
電車やバスの車内、飲食店、喫茶店、オフィスなど、不特定多数の人が集まる公共の場では、 飛沫感染予防のために不織布製マスクの着用を励行しましょう。
不織布製マスクは、口や鼻からのウイルスの侵入を防ぐだけでなく、鼻、のどなどを乾燥から守ります。
「インフルエンザかな?」と思ったら~早めに医療機関で受診し、安静に

早めに医療機関へ
もし、急に38度以上の発熱が出て、咳やのどの痛み、全身の倦怠感を伴うなどインフルエンザが疑われる症状が出た場合には、早めに医療機関(内科や小児科)を受診しましょう。
特に、幼児や高齢者、持病のある方、妊娠中の女性は、肺炎や脳症などの合併症が現れるなど、重症化する可能性があります。
<こんな症状があったらすぐに医療機関で受診してください>
- けいれんしたり呼びかけに答えない
- 呼吸が速い、または息切れがある
- 呼吸困難、苦しそう
- 顔色が悪い(青白)
- 嘔吐や下痢が続いている
- 症状が長引いて悪化してきた
- 胸の痛みが続いている
安静にしましょう
睡眠を十分にとるなど安静にして休養しましょう。
水分補給を心掛けましょう。
『高熱による発汗での脱水症状を予防』するために、症状がある間は、こまめに水分の補給が必要です。
薬は医師の指示に従って正しく服用しましょう。
医師が必要と認めた場合には、抗インフルエンザウイルス薬が処方されます。
抗インフルエンザウイルス薬の服用を適切な時期『発症から48時間以内』に開始すると、発熱期間は通常1~2日間短縮され、ウイルス排出量も減少します。
なお症状が出てから48時間以降に服用を開始した場合、十分な効果は期待できませんが、医師の指示(用法や用量、服用する日数など)を守って服用してください。
「咳エチケット」でほかの人にうつさない

熱が下がっても、インフルエンザウイルスは体内に残っています。
周囲の人への感染を防ぐため、熱が下がった後も、インフルエンザウイルスの潜伏期間があるので、数日は学校や職場などに行かないようにし、自宅療養することが望ましいでしょう。
また、次のようなことにも気をつけてください。
咳エチケット
くしゃみや咳が出るときは、飛沫にウイルスを含んでいるかもしれませんので、『咳エチケット』を心がけましょう。
人混みや繁華街への外出を控えましょう。
熱が下がっても数日間は、インフルエンザウイルスが体内に残っていますので、周りの人にうつさないように、不要不急のときは、なるべく人混みや繁華街への外出は控えましょう。
インフルエンザの感染を広げないために、一人一人が、インフルエンザに『かからない』、また、インフルエンザを『うつさない』ための対策をしっかりと行いましょう。
まとめ

インフルエンザの感染を広げないために、一人一人が 『かからない』『うつさない』対策について紹介しました。
インフルエンザの予防は、流行前のワクチン接種の他、手洗い、マスクが基本です。
また、免疫力を低下させないように十分な睡眠の確保、バランスのとれた食事をすることも大切です。
インフルエンザの感染を拡大を防ぐために咳エチケット、外出を控えることもよいでしょう。
インフルエンザの症状についても紹介しました。
心あたりのある症状があったら、『無理をせず医療機関を受診する』ことをオススメします。
一人一人が 『かからない』『うつさない』対策を行い、寒い冬を乗り越えましょう。
インフルエンザ対策の1つになっています。私も手洗いをよくするので。そしてうがいも子まめにしています。咳をする時も何かを口にあててしなければいけませんね。