次第に寒さが増し、インフルエンザが流行する時期が近付いてきました。
頭痛・喉の痛み・高熱・関節痛など、様々な症状をもたらすインフルエンザ。
職場や学校でのインフルエンザの感染が話題になっていますね。
インフルエンザ予防に必須な手洗いやうがいの他にも、最近注目を浴びているのが『緑茶』です。
今回は『緑茶とインフルエンザの関係やその予防効果について』お話しします。
お好きなところからどうぞ
緑茶の効果がヤバすぎる!?研究結果がこちら

アメリカの栄養学専門誌「THE JOURNAL OF NUTRITION」によると、2000人近くの子供たちを対象にした研究で、
- 1日1~2杯緑茶を飲むとインフルエンザの発症率が『38%』減少
- 1日3~5杯の緑茶を飲むとインフルエンザの発症率が『46%』減少する
という結果が出たそうです。
また、『緑茶うがい』も十分な効果を発揮するようです。
浜松医科大学の研究では、緑茶でうがいを続けた子どもの7割近くが、風邪にかかりにくいという結果が出ています。
うがいをしない子に比べ、発熱疾患にかからなかった割合では、
- 緑茶のうがいが『68%』と最も高く
- アルカリイオン水などの機能水が54%
- 食塩水50%
- 水道水30%
の順となりました。
緑茶うがいは、お茶の産地静岡県内の小学校では積極的に取り入れられているそうです。
給茶機を設置している学校や、水道の蛇口から水ではなくお茶が出ることで有名になった学校もあります。
【緑茶でインフルエンザ予防】カテキンでウイルスを吸着

緑茶には『ビタミンC』が多く含まれ、『風邪の予防』にも効果的です。
インフルエンザウイルスは感染力が非常に強く、気道の粘膜に付着して20分ほどで細胞に取り込まれ増殖します。
そのためにうがいにインフルエンザの予防効果はあまりありません。
しかし2006年緑茶に含まれる成分『カテキンがインフルエンザ予防に有効であること』が科学的に証明され、効果が認められました。
カテキンには『強い抗菌作用』があり、O157などの食中毒をも殺菌する効果があります。
その成分がのどの粘膜に侵入したウイルスを吸着させ、感染を阻止することができるといわれています。
緑茶は飲んでもうがいしても効果を発揮し緑茶でうがいしたグループと緑茶でうがいをしなかったグループを比較し10%対1.3%と『緑茶でうがいしたグループのほうが遥かに感染率が低かった』という実験結果も報告されています。
熱くして飲んでも冷たくして飲んでも緑茶カテキンの効果に変化はなく、1日数回に分けて休憩中に飲むと良いでしょう。
湯飲み茶わんで1日5杯程度が適正な量です。
緑茶が認知症予防になる?
緑茶を毎日飲む習慣のある方は『認知症になりにくい』事がわかってきました。
何故緑茶が認知症予防に役立つのか今回ご紹介していきたいと思います。
カテキンが認知症予防に効果的
緑茶の多く含まれるポリフェノールの一種のカテキンが『認知症の予防』に働きがあります。
カテキンには神経細胞を保護する作用があることから、この働きが認知症予防に何らかの影響を与えていることが考えられます。
カテキンは体内で分解されやすいので毎日こまめに緑茶を飲む習慣を心がけると良いでしょう。
緑茶のビタミンE
軽度の認知症の方にはビタミンEが効果的との事です。
ビタミンEを摂取していた人は摂取しなかった人に比べ認知症の進行抑制効果があるという研究結果が出ています。
身近にある緑茶を適度に飲み続けるだけで自然と認知症予防になっていることがわかります。
緑茶と運動
緑茶カテキンの効果と運動の組み合わせによる記憶機能の検証により脳内のアミロイドベータペプチド蓄積に減少がみられ行動障害に改善が見られたそうです。
緑茶カテキンであるエピガロカテキンは『記憶能力と認知機能に大きな改善効果』が期待できます。
今までコーヒーや紅茶などを飲んでいた人もこれを機に認知症対策にために緑茶に変えてみるのもよいでしょう。
また、緑茶の摂取に加えて適度な運動をするとさらに効果的です。
緑茶の有効成分

株式会社伊藤園と静岡県立大学の共同研究では緑茶のカテキンとテアニンが『インフルエンザ予防に有効である』可能性が新たに示されたそうです。
ポリフェノールの一種であるカテキンはウイルスが細胞へ吸着することや、細胞内でのウイルス増殖を阻害すると言われています。
また、緑茶に含まれるアミノ酸の一種であるテアニンは『免疫力を高める効果がある』と知られています。
伊藤園と静岡県立大学の研究では、ヒト対象とした臨床試験でも同じようにカテキンとテアニンに効果があることが分かったそうです。
さらに良いニュースとして、現在その予防効果は季節性と新型で差はないと考えられています。
また、熱い緑茶・冷たい緑茶はどちらでもカテキンの作用は変わらないので、是非毎日の摂取を心がけたいものです。
カテキンを多く含むお茶の種類

カテキンは発酵によって減少します。
そのため、発酵の過程を経て出来る紅茶やウーロン茶よりも、そうでない緑茶のほうが多くのカテキンを含んでいます。
多少の差はありますが、煎茶・番茶・玉露などの緑茶は、どれも高濃度のカテキンを含有しています(100g茶葉中約12~14g)
また、その量は最大で『ウーロン茶の7倍近く』もあります。
まとめ

緑茶を飲むと『インフルエンザの発症率が減少する』ということが分かりましたね。
また緑茶にはインフルエンザ予防だけではなく、認知症予防にも効果があると言われています。
健康増進に対する意識が高まり、食品や飲料の有効成分に関しては、近年研究が盛んに行われています。
より健康的な生活を送れるよう、今後新たに報告される耳寄りな情報にも是非意識してみましょう。
普段あまり緑茶を飲まない方も、この冬はインフルエンザ予防の観点から『緑茶』を飲んでみてはいかがでしょうか。
インフルエンザを緑茶で予防するなんて斬新ですね。緑茶をそのまま飲むと吐き気がするので、何かお茶受けのお菓子と一緒に飲んで 予防したいですね。