インフルエンザなどの呼吸器感染症は、感染した人の咳やくしゃみによって、ウイルス・菌が撒き散らされ、これを吸い込んだり触ったりすることによって感染します。
この咳やくしゃみなどによる感染拡大を防ぐために厚生労働省が呼びかけ出したのが『咳エチケット』です。
もともとはSARS(重症急性呼吸器症候群)が問題となった頃に、アメリカで提唱され始めたものです。
近年では新型インフルエンザの世界的な流行の懸念により日本でも積極的に呼びかけられるようになってきました。
咳エチケットはインフルエンザだけでなく、百日咳やマイコプラズマ肺炎など、『多くの呼吸器感染症の予防』に役立ちます。
今回は咳エチケットの3カ条、インフルエンザが流行した時の対策についてまとめました。
咳エチケットをはじめ、しっかりと対策を行いインフルエンザに罹らないように、また大切な人へ移さないように今一度インフルエンザ流行時の対策についても考えてみましょう。
【ティッシュが重要】厚生労働省が呼びかけている「咳エチケットの3カ条」とは

咳エチケット 3カ条
- 咳・くしゃみの際にはティッシュなどで口と鼻を押さえ、周りの人から顔をそむける。
- 使用後のティッシュは、すぐにふた付きのごみ箱に捨てる。
- 症状のある人は、マスクを正しく着用し、感染防止に努める。
この3カ条のうち、マスクの着用やくしゃみ時の対応はマナーとしてすでに多くの方が行っていますね。
ひとつ咳やくしゃみをしたくらいで……と思われる方もいるかもしれないね。
しかし、そのたった1回で、約10~20万個のウイルスが、時速約300kmという新幹線並みの猛スピードで、2~3メートル先まで飛沫すると言われています。
そして意外にまだ無頓着な方を見かけるのが、鼻をかんだり痰を拭き取ったあとの『ティッシュの始末』です。
風邪などで炎症を起こした気道では粘液が多く分泌され、ウイルスや細菌をからめとっていき、こうしてたまった粘液=痰が気道を刺激して咳が出ますね。
痰と一緒に病原体を体外に排出することができる仕組みが咳というわけです。
病原体を含んだ痰を含んだティッシュは、ごみ箱の中で乾燥してしまうと、そこからまたウイルスが拡散してしまいます。
- ビニール袋に入れてしっかり密閉する。
- ふた付きのごみ箱にすてるなど。
上記のように細心の配慮が必要です。
咳エチケット」はまわりの人にうつさないために感染者側が気をつけることだが、感染していない人にも気をつけて欲しいのが
- 電車のつり革や手すり
- ドアノブ
- カラオケのマイク
などです。
こうしたウイルスや菌が付着しやすいものをさわった手で、自分の口・鼻・眼に触れたりすることで感染することもあるからだ。
うがいや手洗いなどで、小まめにウイルスや菌を洗い流すように気をつけたい。
インフルエンザが流行した時の対策について

- 人込みや繁華街への外出を控える。
- 外出時にはマスクを着用する。
- 室内では加湿器などを使用して適度な湿度に管理する。
- 十分な休養、バランスの良い食事を心掛ける。
- うがい、手洗いの励行。
インフルエンザは、インフルエンザにかかった人の咳、くしゃみ、つばなどの飛沫と共に放出されたウイルスを、のどや鼻から吸い込むことによって感染します。
これを飛沫感染と言います。
また、インフルエンザは感染しやすいので、インフルエンザにかかった人が無理をして仕事や学校等へ行くと、
急速に感染を広めてしまうことになります。
インフルエンザが流行してきたら、特に高齢者や慢性疾患を抱えている人や、疲れ気味、睡眠不足の人は、人込みや繁華街への外出を控えたほうがよいでしょう。
空気が乾燥すると、インフルエンザにかかりやすくなります。
これはのどや鼻の粘膜の防御機能が低 下するためで、外出時には『マスク』を着用しましょう。
また室内では加湿器などを使って『適度な湿度(50~60%)』 を保つとよいでしょう。
日ごろからバランスのよい食事と十分な休養をと り、体力や抵抗力を高めることも大切です。
帰宅時のうがい、手洗いも、一般的な感染症の予防のためにお勧めします。
咳エチケットを含む以上6点の対策をしっかりして、インフルエンザにかからないようにしましょう。
まとめ

今回は咳エチケットの3カ条、インフルエンザが流行した時の対策について紹介しました。
咳エチケットではマスクの着用やくしゃみ時の対応はもちろんのこと、
使用したティッシュの片づけの方法についても紹介をしました。
使用したティッシュはビニール袋に入れてしっかり密閉する、ふた付きのごみ箱にすてるなど細心の配慮を心掛けましょう。
また、咳エチケット以外にもンフルエンザが流行した時の対策を紹介しました。
対策をしっかり行い、『インフルエンザに罹りにくい環境』をつくっていきましょう。
ティッシュは使うとゴミが増えるので、なるべく使わない様に心掛けています。でも咳で感染を防ぐためにはそんなことを言っていられませんね。
咳をする時ティッシュが間に合わないときは、服のそでや手などで口を覆います。マスクをしていれば途端に出る咳を防いでくれそうですね。