トランプ大統領就任前の性差別発言で精神疾患に陥った等で、米国女性層からの猛烈な批判を受けているようです。
何をしても良いのがリーダーではなく、何をすべきかを問い明確な方向性と実行力を発揮すること。
トランプ大統領は経済界出身のリーダーで、一般社会の辛苦を十分に理解している人ではなかったのではないでしょうか。
世界規模の影響力を得た人です。
軽率な性差別発言から精神疾患に陥ったと言うこんな社会があって良いのか考えるべきではないでしょうか?
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言って『良いこと』と『悪いこと』の見極め

激烈な指名選挙戦を制し、就任間もないトランプ新大統領には、数多くの女性蔑視、差別的発言があリました。
昨年8月、米FOXニュースのメーギン・ケリー(Megyn Kelly)氏がトランプ氏に厳しい質問をぶつけ時に、
- 『彼女の目から血が出ていた。』
- 『どこであれ、血が出ていた』
と発言し、生理だからイライラしていたのだろうという意味合いを示唆して非難を浴びている。
あるいはこんなのもあリました。
- 『弱い性という表情をして近寄ってくる女は、本当の無垢か、冗談かのどちらかだ。』
- 『男を目配せだけで、いや、身体の別の部分でかもしれないが、操る女を見てきたよ』
『The Art of the Comeback』(1997年出版)
昨年10月7日にも、女性に関するわいせつな発言をしている会話の録音データが公開されて物議をかもし出しました。
この録音では、わいせつな言葉を使いながら、既婚女性に対して性的な関係を迫ったこと自慢している。
『スターなら、女性は性的関係を持ってくれる。』
『何でもできる』
などと語っています。
メンタルヘルスのリスクあり!?

どこまでもその品性が疑われるトランプ大統領だが、これって精神的な危ない兆候ではないか?
こんなことを予感させる調査があります。
女性を支配できると信じている男性は、そうでない男性に比べてメンタルヘルスの問題が生じるリスクが高い可能性がある。
との報告が『Journal of Counseling Psychology』オンライン版2016年11月21日号に掲載されたのです。
メンタルヘルスってそもそも何?
メンタルヘルス(心の健康)とは、何らかの重圧により精神(心)に負担がかかり、得体のしれない『心の病』をはねのけるような強い精神力をそなえることとかいされるようです。
そして、精神的に健康な状態とは?(平成9年版厚生白書より)
- 人格に調和があり、一貫性と安定性がある。
- 自分を取りまく現実をありのままに受けとめることができる。
- 欲求不満があっても、それをある程度コントロールできている。
- 自己の主体性を保ちながら、他人との間に良い人間関係を持つことができる。
- 新しい課題に直面したとき、回避せず、現実的、合理的な解決をはかれる。
- 日常生活の中に楽しみを見いだし、社会的役割と活動をすることができる。
- 将来に対して可能性や希望を持ち、自己実現をめざすことができる。
- 精神病、人格障害、精神遅滞、アルコール依存や薬物依存などの精神障害にか かっていないような状態のことといわれています。
またWHOでは、精神保健の定義を
『精神保健とは、生物学的(biological)、医学的(medical)、教育的(educational)及び社会的(social)な側面から精神健康を促進して、よりよい人間関係を作ることである』
としています。
トランプ大統領のキャラ

米インディアナ大学ブルーミントン校准教授のY. Joel Wong氏らは、思春期前の子どもから高齢者までの男性約1万9,500人を対象とした2003~2013年の研究74件を分析した。
『男らしさの基準』 11項目
- 勝利にこだわる
- 感情を表に出さない
- リスクをとる
- 暴力的である
- 支配的な態度をとる
- 性的に遊び人である
- 人を頼らない
- 仕事を最優先にする
- 女性の優位に立つ
- 同性愛者を軽蔑する
- ステータスを追求する
に関するデータに着目しています。
これらのデータとメンタルヘルス上のリスクを比べた結果
この基準によく当てはまる男性は、概してメンタルヘルスの状態が悪く、それでも助けを求めようとしないことが判明しました。
人種などの人口統計学的要因は全体の研究結果に影響しなかったが、大学へ行っていない人では、この基準に当てはまることとメンタルヘルスの問題との関連性が強かった。
メンタルヘルスの問題と有意に関連
- 感情を表に出さない
- 性的に遊び人である
- 人を頼らない
- 女性の優位に立つ
の4つのみで、なかでも『人を頼らない』は最も強く関連していた。
メンタルヘルスの悪化にも関連していたが、全般的には良好なメンタルヘルスとも有意に関連していた。
リーダーシップに必要な資質
中にはリーダーシップをとるために必要な資質とも考えられる項目もあり、11項目のどれとどれが当てはまるかは微妙だが、少なくても半分以上の項目がトランプ大統領には当てはまりそうだ。
これらの基準に当てはまることは、うつ病リスクよりも
- 孤独
- 敵対
- 人付き合いの問題
に関連する可能性が高かった。
ただし、今回の結果はこうした『男性らしさ』と心の不健康との関連性を示したが、直接的な因果関係は示していないとしている。
もちろんステレオタイプなアメリカ的男らしさのイメージにトランプ大統領が近いゆえにこれほどの人気があるともいえます。
この手の男らしさのは、強いアメリカ復権の象徴になりやすいのだろう。
有名女優とメディアのトランプ批判

1月8日に行われたゴールデン・グローブ賞受賞式の生涯功労賞受賞挨拶で女優のメリル・ストリープが
『障がいを持つ記者のモノマネで爆笑をとるとは国家の頂点の立つ人間のやることか』
とドナルド・トランプを批判した。
普段からメディアに対する敵対心をあらわにするトランプ氏が、身体障害を持つ米紙ニューヨーク・タイムズの記者をあざけるようなポーズを演じて見せ、聴衆を笑わせた一件だ。
同紙から『常軌を逸した振る舞い』と激しく抗議されている。
性差別なら、男らしさのひとつの属性などと言い逃れることもできるかもしれない。
しかし、この件に関しては人間性まで疑われる。
やっぱり危ないんじゃないかこの新大統領。
ま と め

トランプ大統領の性差別発言が取り沙汰されているようです。
このことで精神的重圧を受け精神疾患に陥ってしまう人が出てくるなど、トランプ大統領の発言は過激であったと言わざるを得ないのではないでしょうか。
一般社会でもリーダーとしての地位にある人からの『性的差別発言』は、たとえ個人的見解などと弁解しても、その人の発言の影響力は強いものがあります。
セクハラ・パワハラ・マタハラまさしく強者が弱者に与えるインパクトの強い行為であり、精神疾患にまでつながるとして、社会的に禁止する方向の中での発言です。
もっと建設的かつ慎重な発言を期待したいものです。
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