耳掃除は普段からされている方は多いかと思います。
ある期間がたつと耳垢がこびりついているような違和感が生じてきますよね。
すると習慣的に、手近にある綿棒や耳かきでゴシゴシと耳掃除を始めます。
ところが、『耳垢を取ってはいけない』というようなことが言われてきています。
耳垢をとってはいけない?とれるとスッキリするではないですか。
『とってはいけない』というワケや理由をご紹介します!
お好きなところからどうぞ
耳掃除に危険信号?傷つけてしまう可能性が!

入浴後の仕上げに『耳掃除』をするのが好きな人は多いでしょう。
- 親子
- 夫婦
- 恋人同士
膝枕でスキンシップを兼ねて耳掃除をする風景は微笑ましく、ごく日常的なものです。
街に出れば『耳かき専門店』なるサービスなども存在ています。
実はこれ、耳掃除にこだわりの強い日本ならではのことのようです。
欧米の人々にとって耳掃除は、ここまで身近なものではないようです。
耳掃除に対して癒やしやリフレッシュまで求めてきた日本人です。
ところが、そんな我々が困惑するニュースが海外から届きました。
『耳掃除が耳の損傷につながる可能性がある』という強い警告が、アメリカの専門機関から発せられました。
『耳』の役割
そもそも、耳というものはただ聴こえるこえれば良いと、いうものではなく人間の身体にある平衡感覚などにも重要な役割を果たしているようです。
一般的に聴覚にとって重要な器官であると言われていますが、それ以外の平衡覚と回転覚を感知しているため、平衡聴覚器ともいわれています。
そして外耳とは、外観として目立つヒトの耳は、体外からの音波を集める集音器の機能を持ち3,000Hzを中心に約10-15dbの音響を聴きとることができると言われています。
耳の入口辺りから鼓膜の間にある約25mmのトンネル状の部分が外耳道といわれています。
形状は、ゆるやかなS字状になっていて、皮膚部分にはアポクリン腺という分泌を行なう腺があり、この分泌物が『耳垢』と言われるものです。
この耳垢を取る行為に危険信号があるということのようです。
綿棒は耳垢を押し込むだけ

その警告は、米国耳鼻咽喉科・頭頸部外科学会(AAO-HNSF)が『Otolaryngology-Head and Neck Surgery』(1月3日号)で発表した、最新の臨床診療ガイドラインによると。
耳垢の役割として、耳の中を適度に保湿し、外部からのホコリやチリを捉えて奥に入り込まないようにブロックするという大切な役割があると説明しています。
つまり、耳垢を単なる汚れと捉えて除去し過ぎれば、耳を保護する機能が失われてしまうということのようです。
さらに、私たちには食事で咀嚼するなどの日常的な動作で、新しくできた耳垢が古い耳垢を順番に外へ押し出して、最後は剥がれ落ちるか入浴中に洗い流されるというサイクルがもともと備わっています。
これは持続的に生じる正常なプロセスであり、正常な状態であれば、何もしなくても耳の中の環境は常に保護されます。
何らかの原因でこの自浄プロセスがうまく働かなくなって耳垢がたまり、部分的または完全に外耳道を塞ぐことがあります。
その原因のひとつが『耳掃除』です。
過度の耳掃除は外耳道を刺激して感染を引き起こすことがあり、かえって耳垢が蓄積する危険を高めてしまいます。
今回のガイドライン更新グループのSeth Schwartz氏は、
- 『耳掃除をすると耳垢が奥に入り、外耳道に詰まってさらに問題が生じるだけだ。』
- 『耳に何かを入れることは、鼓膜や外耳道に深刻な害を及ぼす可能性がある』
と話しています。
そのうえで『耳を守るためのポイント』として、次の項目を挙げている。
皆やってる習慣は超NG!?

『耳を守るためのポイント』
- 耳掃除をしすぎないこと。
- 耳に何かを入れないこと。
『危険負担からの回避』
綿棒、ヘアピン、楊枝などを入れると
- 外耳道を傷つける
- 鼓膜に穴を開ける
- 耳の骨のずれを生じさせる
などの危険があったりします。
『傷つけたりすると?』
- 難聴
- めまい
- 耳鳴り
などを引き起こすことがあります。
『未然に防ぐ対策』
イヤーキャンドル
耳の穴の上でロウソクを灯すセラピーは禁止したいです。
外耳道や鼓膜に重い損傷を与えてしまうことがあります。
医師の診断を受けること
- 難聴
- 耳詰まり
- 排液
- 出血
- 痛み
こんな症状があるときは、医師の診断を受けること。
医師への相談
- 耳垢の掃除が必要と思った人は、自分で行っても大丈夫か医師に相談する。
耳掃除するならコレだけでOK

AAO-HNSFは過去にも、綿棒で耳垢を奥に押し込む問題を重要視して、耳掃除に関する公式の意見書を医者と患者の両方に向けて発表しています。
それでも外耳道が詰まる『耳垢栓塞』に悩まされる患者が少なくないため、さらに今回のガイドライン更新に至ったといいます。
毎日掃除しないと気がすまない『耳掃除愛好家』は、複雑な心境ナノではないでしょうか。
良かれと思ってしているお手入れが、耳のかゆみや耳垢の量産につながる悪循環を招いているかもしれないのです。
耳掃除の仕方3つのポイント
耳掃除は月に1-2回程度
正常な状態なら耳垢は自然に外へ排出されます。
しすぎると、耳鳴りの原因にもなります
綿棒で耳の入り口から1㎝
耳垢は耳の奥には溜まらないので、内壁に沿って円を描くようにそっとぬぐうだけでOKです。
見えない部分の掃除はしないこと
耳かきや綿棒を奥まで入れると中の壁を傷つける恐れがああります。
そして、耳垢をグイグイ奥に押し込んでしまうような自己流のお手入れはしないことが良いでしょう。
無理な無知な耳掃除は、大怪我の元のようです。
どうしても、耳の奥の方に違和感があり、耳垢が詰まって取り切れない。
などと感じたときは、無理をせず耳鼻咽喉科に行って、取り除いてもらうことが大事の前の小事として、ならなくても良い体調不良からの防止策になるのではないでしょうか。
耳掃除恐るべしです!
ま と め

何も考えないで、いつの間にか耳をゴシゴシしている。
こんなことありますよね。
耳垢がたまっているから耳掃除をしている。
そして、出てきた耳垢に一喜一憂している。
もしかすると、このことが憂鬱に変わってしまうという危険信号になりかねないとのことのようです。
耳垢は、掃除をしなくても自然に出てくる。
耳掃除をして取ってはいけない耳垢をとってしまう。
取ってはいけない耳垢ならば、取らずに待つという気持ちの切り替えの大切さがわかったような気がしました。
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