赤ちゃんの頃には、元気にミルクを飲んで排便も大丈夫!
ところが2歳の幼児期になって、なんだかお腹もぽっこりしているわ。
まだ、2歳の幼児なのに便秘なの?
私のホームケアが足らなかったの?
お母さんとしては、当然心配や不安にもなりますよね。
子供は、乳児期から幼児期へ突入して身心ともに大きく発達します。
その発達の経過において、一時的にいろんな問題が起こるんですよ。
2歳の幼児が便秘になる事も、それに含まれます。
ホームケアの方法を知っていれば、不安にならなくても大丈夫!
便秘になる原因とそのホームケアの方法を、お伝えしましょう。
そもそも、2歳児ってどんな時期?

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2歳児は成長の段階で、乳児期から幼児期に入っていく切り替え時期なんです。
乳児期に次いで最も身心の発育が著しい時期でもあります。
2才から5才の間で、体重は約2倍・身長は約1.5倍にも伸びます。
そして、食事・食生活の基礎ができる大切な時期でもあるんです。
乳児期から幼児期へ、どんな変化が起こるんでしょうね?
まずはそこから、確認していきましょう。
身心の発達・発育
2才児になると身心の発達により、目に見えていろいろなところができるようになってきます。
そんな時、親としては我が子の変化にびっくするやら嬉しいやら…
一体どんなふうに変わってくるんでしょうね?
身体の発達:
- 歩き方もしっかりしてくる。
- 走ったり跳んだりと、活発に動きまわるようになる。
- ボールを、1メートル位は座った状態で転がせるようになる。
- ボールを、両手で受け取ることを覚える。
- 両足跳び(グー跳び)が、できるようになります。
- マットなどの上で、横転(いもむしごろごろ)ができるようになる。
- 音楽に合わせて、早く歩く・ゆっくり歩く・走る・止まることができるようになります。
- 平均台などの高さのある台を、お母さんの手を持って登る・渡る・降りる事ができるようになる。
- 鉄棒に、10秒間位はぶら下がる事ができるようになる。
- 簡単な手遊びを、お母さんと一緒にできるようになる。
- 外で、泥んこ遊びを嫌がらずにできるようになる。
心の発達・発育
- 大人の言うことはかなり理解でき、自分が伝えたいことも少しずつ言葉で表現できるようになる。
- 名前・年齢・簡単な質問に答えられるようになる。
- 名前を呼ばれて返事ができる。
- 自立心が強くなり、何でも自分でしたいと思いはじめる。
- まだ言葉で自分の気持ちをうまく表現できないので、『いや!』『だめ!』の連発になってしまう。
- 相手の目を見て、話す事・聞く事ができる。
- 日常の挨拶が、できるようになる。
- 遊びの中で、必要な言葉やしぐさができるようになる。
2才児の時期は、乳児期から幼児期への変化がはっきりと目に見える頃でもあるんですね。
その心身の発達の段階で、いろいろな問題が起こる時があるんですよ!
その一つが、便秘なんです…
2歳で便秘が始まる3つの理由

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2歳から始まる子供の便秘は、主に次の3つが原因と言われてるんですよ。
主な原因:
- 食事の変化。
- 運動不足。
- メンタルが不安定になる。
このどれか一つにでも当てはまっていると、便秘になる可能性があると言われています。
では、それぞれについて調べていきましょう。
食事の変化と便秘の関係
2歳児は歯も生えそろい、大人と同じようなものを食べ始める時期です。
子供の食べ物に対する意欲はすさまじいもので、大人が与えたものは結構何でも食べちゃいます!
ところが…
子供はまだまだ身体が未発達なので、消化する力も大人より劣ります。
大人と一緒に食事を続けていると、上手く消化ができず便秘になる場合があるんです。
特に要注意な食べ物:
- 肉類。
- 甘いお菓子。
- 冷たいもの。
- 柿・チョコレートなどの『タンニン』を含んでいる食べ物。
これらを日々食べ続けていると…
子供の胃腸の動きが弱まり、便秘になりやすくなります。
柿やチョコレートなど、『タンニン』を含んでいる食べ物の食べ過ぎにも注意ですよ。
タンニンは下痢止めに使われる成分で、さらに便秘に拍車をかけてしまいます。
甘いお菓子の食べ過ぎ…
兄弟がいるお家は、特に注意してあげてください。
運動不足と便秘の関係
2歳ごろになると、運動をコントロールする神経回路がより成熟してきます。
その結果、同時に運動能力が飛躍的に発達してくるために…
『体を動かしたい』という強い欲求が出てくるのが、2歳児の大きな特徴なのです。
また運動する事により、腸は刺激されてさらに活発に動きます。
逆を言えば、運動が少ないと便秘にもなりやすいんです。
梅雨明けごろの時期…
蒸し暑くて冷たいものを、食べたがるのに外で運動はできない。
こんな時期は要注意でしょう。
メンタルと便秘の関係
2歳児の子供と言えば、トイレのトレーニングの時期ですね。
この頃に、一番親からよく叱られるのがトイレのトレーニングでしょうね。
幼児期に入っていくと、2歳児の心の中には大きな二つのものが芽生えます。
メンタル面で芽生えてくるもの:
- 自分の行動を自らが決定し、実行する『自律性』
- 失敗という体験に対しての『恥・疑惑』
この『自律性』と『恥・疑惑』が芽生える時期でもあります。
子供は、失敗を私たちほど経験していません。
失敗という体験に、初めて出会うのです。
だから初めての失敗体験は子供にとってはものすごい恥なんですよ!
トイレのトレーニングをしていて、失敗しちゃった!
ママから、怒られた!
『また失敗して怒られるのが嫌だから、ガマンしよう…』
そのガマンが習慣化することで、だんだん便秘になっていく子供も少なくないんです。
他にも…
- 入園して環境が変わったら便秘になった。
- 家族旅行を機に便秘になった。
などの例もあるようです。
つまり…
子供って、大人が思っている以上に大人の反応や周囲の環境変化に敏感なんですね。
2歳で始まる便秘には、このように原因がいくつかあります。
うちの子の便秘は、どの原因なんでしょう?
よくお子さんを見てあげて、それに合った対策をとってあげる事が大事でしょう!
原因別による幼児の便秘を和らげるホームケア対策

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あら!
- 最近、うちの子最近便秘気味だわ。
- どこか悪いのかしら?
食事・運動・メンタルのどれに原因があるのかを探ってあげてください。
そして、それに合った対策をしてあげましょうね。
食生活が便秘の原因であると感じたら
便を外に出すには、腸が動いてくれることが第一です。
胃腸の動きが、鈍くなってしまう肉類・甘いお菓子・冷たいものを控えましょう。
そして、食物繊維を含む食べ物を意識して食べさせてあげましょう!
とは言っても、いきなり今まで食べていた甘いお菓子は禁止とは言っても…
というのは、2歳児の『イヤイヤ期』には至難のワザでしょうね。
お菓子好きの2歳児には、少しずつバナナやリンゴなどの果物にシフトしてあげるのがおすすめですよ。
食物繊維には2種類あります。
食物繊維の種類:
- 水溶性食物繊維。
- 不溶性食物繊維。
水溶性食物繊維の多い食べ物:
- 果物類:リンゴ・バナナ・桃など。
- キノコ:しいたけ・しめじ・えのきなど。
- 海藻類:わかめ・のり・昆布など。
不溶性食物繊維の多い食べ物:
- 野菜類:ゴボウ・かぼちゃ・キャベツ・ブロッコリーなど。
- いも類:さつまいも・じゃがいも・里芋など。
- 豆類:大豆、おから・納豆・いんげん豆・小豆など。
便秘解消には、この2つの食物繊維のバランスが大事です。
『水溶性食物繊維:不溶性食物繊維=1:2』
上記の割合にするのが大切です。
どちらか一方だけは、あんまり意味がありません。
『食物繊維は2種類!』を意識して、お子さんに食べさせてあげてくださいね。
うちは運動不足が原因だな・・・と思ったら
2歳児の運動における大きな特徴としては、足を使った運動が非常に多くなってきます。
運動においてベースになるのが、まず『歩く』事と『走る』事なんですよ。
この2つの運動が、腸の運動を活発にしてくれます。
そして…
体を動かす遊びをたくさんする事により、排便に必要な腹筋や背筋も鍛えられます。
運動不足を解消するポイント:
- 体を動かす遊びをたくさんする。
- 運動できるような環境をつくってあげる。
- 公園に行く。
- 一緒に遊ぶ。
上記のポイントを考慮しながら、天気のいい日は公園で一緒に遊ぶといいでしょう。
天気の悪い時は、家の中で一緒に運動できる環境を作ってあげる事も大事ですよ。
広いショッピングモールなどを、歩き回るというのも一つの方法でしょうね。
親は大変ですが、優しくお子さんを見守りながら十分に楽しませてあげることが大事ですね。
『親子で運動する』という気持ちで取り組んであげましょうね!
メンタルが原因と感じたら
これはもう、親が広い心で対応するしかありませんね。
トイレトレーニングが、なかなかうまくいかなくても怒らない事・とがめない事が大事です。
2歳児は、大人の反応にすごく敏感です。
そこで、2歳児に対して使うのを避けたい口癖を紹介しておきますね。
2歳児に対して使うのを避けたい口癖:
- 『ダメ!』
- 『なんで?』
- 『早く!』
- 『何度言ったらできるの?』
この言葉、ついつい言っていませんか?
子どもは、自分自身がダメな子だと思いこんでしまいますよ。
親の言葉は、とても重要な役割を担っています。
『がんばったね・『大丈夫だよ』・『頑張っているね』・『できるようになったね』…
そんな言葉をかけてあげたら、お子さんはきっとメンタル面でも実行できる力を育んでくれますよ!
それでも、ついついお子さんに怒りがこみ上げてきたら…
- 窓の外の遠くの景色を見る。
- 深~い呼吸を1回してみる。
上記の行動をやってみてください。
心理学的には、怒りの長さは長くても6秒程度と言われています。
逆を言えば、その6秒さえやり過ごせば子供に怒鳴り声を上げる事は防げます。
これだけでも、かなり『子供にあたる』ことは防げるでしょう。
環境の変化に敏感な子には、お家でいつも以上に『甘えタイム』を作ってあげるといいかもしれませんね。
その他の便秘解消ホームケア
その他に水分の補給や、おなかのマッサージをしてあげる方法もあります。
『の』の字マッサージ:
- 手を温めてからおこなう。
- おへそを中心に時計回りにさする。
- 指をそろえてしっかり手を密着させる。
- お腹の外側を意識して、『の』の字を書くように大きくゆっくり回す。
この5つの手順でおこなうといいですよ。
水分補給:
それと…
毎日簡単にできる事が、水分の補給です。
汗をかきやすいうえに、喉の渇きを忘れてしまうほど活発な2歳児。
どうしても、知らないうちに水分不足になりやすいです。
水分不足も便秘の原因になります!
水やお茶をこまめに飲ませてあげましょう。
特に、朝に冷たい水を飲むと腸の動きが活発になります。
飲み過ぎは冷えるので良くありませんが、朝の一杯は試してみてもいいでしょう。
でも…
やっぱり心配という場合は、お医者さんに相談するのもいいでしょう。
放っておく時間が長ければ、治療にかかる時間も長くなりますよ。
元気がない・お腹を痛がるなどの症状が出てきた場合は、早めにお医者さんに行って相談してくださいね。
まとめ

出典:http://free-photos.gatag.net
2歳児になると、知らぬ間に走ったりジャンプしたり・スプーンを使って自分で食べ始めたり…
しまいには、生意気に大人の真似をして遊びはじめますよね。
2歳の幼児から始まる便秘は、そんな心身発達の過程で起こる一時的な問題です。
原因とそのホームケア対処法について、お伝えしましたよ!
安心して、対応してあげましょう!
まだ上手に症状や気持ちを伝えることのできない子供は、大人がしっかり見てあげましょう!
『うちの子』が、一歩また一歩と成長している姿を見つめてあげてくださいね!
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