春が終わり、徐々に夏へと近づいてくる五月雨の季節。
五月はGWなどの連休もあり、四月のバタバタとした生活がいったん落ち着く時期でもありますよね。
しかし、六月に向けて梅雨入りする天候が不安定な季節でもあります。
『五月病』という言葉は皆さん一度は聞いたことがありますよね。
しかしその原因や対策、治療方法に関してまで知っている方は少ないのが現状です。
今回はそんな五月にかかりやすいとされている『五月病』についての
- 原因
- 対策
- 治療方法
に関してご紹介していきます!
お好きなところからどうぞ
五月病の原因とは?

五月に入り、なんとなく気分が落ち込んできた・・・なんていう状況だと、「五月病かな?」なんて軽く思ったりする方も多いと思います。
しかし実際具体的な内容まで知っている方は少ないので、まずは五月病にかかる原因から紹介していきます。
まず一つの大きな原因としては「ストレス」です。
4月から新しい環境になり、いろいろと新しい刺激が自分のもとにやってきます。
新しい人との出会いであったり、生活の変化であったり、通勤・通学の場所の変化であったり、そこは人それぞれ違います。
そういった新しいものが急激にやってきたときに、人はなんとかその環境の変化に適応しようとするのですが、それはとてもストレスになるようです。
学校であれば新しいクラスに馴染めるように友達に合わせたり気を遣ったり、会社であれば入社した先の上司に気を遣ったり、顔色を伺ったり、はたまた後輩が入ってきたり、満員電車通勤になったり、なにやら歓迎会のようなイベントもたくさん開かれますよね。
人は基本的に『自分らしくいられる』とストレスは感じません。
自然体で、ありのままで居られることが一番ノンストレスなんですね。
しかし新しい環境ではそうはいきません。
最初から自分らしさ全開で自然体でいられる人ならいいのですが、なかなかそんなメンタルの人はいませんよね。相手がどんな人なのか探ったり自分のポジションを探したりもすると思います。
そんなのが1ヶ月も続くと5月始めのGWあたり『連休』というお休み処がやってきたところでプツンと気持ちが切れて無気力になる。
今までの精神的疲れがどっと出てくる。
という原理で五月病になるようです。
日本においては、新年度の4月には入学や就職、異動、一人暮らしなど新しい環境への期待があり、やる気があるものの、その環境に適応できないでいると人によってはうつ病に似た症状がしばしば5月のゴールデンウィーク明け頃から起こることが多いためこの名称がある。医学的な診断名としては、「適応障害」あるいは「うつ病」と診断される。
このことからわかるように、五月にかかるから五月病と呼ばれているだけで、実際の病名は『適応障害』または『うつ病』に分類されています。
日本では4月から新年度ということで新しい環境に入ることが多いですよね。
そこで上手く環境に馴染めなかったり環境に馴染もうとがんばったりして、1ヶ月間奮闘した結果、5月初めにこのような状態になりやすいみたいです。
たしかに初めはいろいろと大変です。そこで連休に入る五月の初旬に一気に緊張がゆるみ、普段の忙しい生活から一旦開放されることによって、普段は気にならなかった様々な悩みなどと直面することになります。
直接医師などの診断を受けに行くほど症状がひどい場合は、速やかに受診し、対応してもらうのが良いでしょう。
もしもそのまま放っておくと、症状の悪化につながってしまうこともあります。
五月病かも?症状と傾向は?

心身的症状
- 抑うつ
- 無気力
- 不安感
- 焦り
などが特徴的な症状である。
上記の症状があれば五月病かもしれません。代表的な症状であり、ストレスによって普段は現れなかった症状が一気になだれ込んできます。
身体的症状
- 不眠・疲労・めまい
- 胃の痛み・食欲不振
- 動悸・やる気が出ない
- 息苦しさ・人と関わるのが億劫
などの症状が現れます。このような症状が現れるのは、心に対して身体の処理のほうが間に合ってないために起こる『限界ですよ』というサインなのです。
また、五月病になりやすい人にはいくつかの代表的な傾向が見られます。
五月病になりやすい人の傾向
- 几帳面でキッチリしてる
- 真面目
- 完璧主義
- 責任感が強い
- 内向的、感情を表に出さない
- 周りに合わせる、気にする
几帳面で周りの物事がキッチリしていないとストレスになってしまうタイプだったり、完璧主義でなにか出来ないことがあるとフラストレーションが溜まってしまうタイプの方は五月病にかかりやすいとされています。
真面目、内向的、周りに合わせるタイプは自分の感情を表に出せなかったり人に上手く伝えられなかったりするとストレスが内側に溜まってしまうのが原因です。
変化に適応するというのは、今までなかったものを受け入れるということになるので、それが苦手だったり苦痛になる人は五月病になりやすいのかもしれません。
五月病にならないために!対策は?

対処法としてはストレスの発散と解消が一番効果的です。
こまめにストレスを発散していれば、自分の中に溜まることも未然に防げます。
ガス抜きのようなイメージですね。
そこでちょっとストレス発散する方法をいくつか紹介していきたいと思います。
ストレス発散方法
- 運動をする
- 歌をうたう
- 美味しいものを食べる
- よく寝る
- 心許せる友人と話す
- おもしろ動画を見て笑う
- 好きな映画やドラマを観る
- 本を読む、音楽を聴く
- 自然の多いところに行く
- 旅行にいく
- 一日中だらだらする
自分の欲求に素直になって、すこし自分の体と心を休ませてあげるということが一番大事になってくるようです。
五月病になってしまった!治療方法は?

もうすでに五月病になってしまって対策など意味がない・・・という方むけに、治療方法を紹介していきます。
治療方法
五月病はたいていの場合、一過性の心身の不調なので、だいたい1~2ヶ月で自然と環境に慣れ、症状がよくなるとされています。一般に「若者の通過儀礼のようなものだから、放っておけば治る」と言われているのはある意味では正解です。
しかし、五月病は医学的には適応障害という病気に分類されるとする意見が主流です。この病気は、外的・内的要因によるストレスが、自分の処理能力をキャパ超えしてしまったときに起きる心(と身体)の一時的な故障状態であり、抑うつ気分や不安を主症状に、場合によっては就業・就学そのものが不可能になる場合があります。
五月病をもし、風邪のようにこじらせてしまった場合、気がついたときには深刻な状態になっている、ということもあり得ます。
このような状態になってしまった場合
今回ご紹介した五月病の対処法を試してみても、心身の不調がなかなか治らない場合や、睡眠を十分にとっているのに悩みや疲れが消えない状態が1ヵ月以上続く場合は、適応障害が軽度のうつ病に移行している可能性があります。
仕事や勉強、家事などにやる気がなくなるだけではなく、好きな趣味など、以前は興味があったものにも関心がなくなったりする場合は要注意なので、速やかに専門家の医師がいる病院に受診してください。
ここまでくると自分だけで解決しようとしてさらに自分自身に負担をかけてしまうことにもなります。
なので、意地を張らずに専門医の指導の下、焦らずゆっくりと治療していくのがもっとも近道だと思われます。
この春、五月病にはくれぐれも注意!

いかがだったでしょうか?
五月病と一言にいっても、軽い症状から重い症状まで人それぞれレベルが異なってくるものです。
五月病なんてよくあるし・・・と侮ってはいけません。原因にはしっかり理由があるのです。
もし上記の対策方法を試してみても効果がなかった場合は速やかに医療機関での治療をおすすめします。
皆さんもあまり根を詰めすぎずに、徐々に自分のペースを作っていってくださいね。
焦るのは一番禁物です。あくまで自分のできる範囲をきっちり把握して、「だめそうかも」と思ったらまずは自分の身体を第一優先に考えて、健康的な毎日を送ってくださいね。
コメントを残す