子供って、急に高熱を出しますね。
親は慌ててクスリ箱から、解熱剤を引っ張りだしてお子さんに飲ませる。
効果がないとみると、また解熱剤で熱を下げようとする。
よくある光景ですよね…
でも、そんな解熱剤の使い方でいいんでしょうか?
熱を下げてあげようと、すぐに使ってしまいがちになる人も多いでしょう。
そんな使い方は、子供にとっては副作用が起こる危険性があるんです!
解熱剤には、ちゃんとした使い方・気をつけるべき事があります。
風邪のシーズンを迎えて、子供用解熱剤の効果・使い方の目安をしっかりと把握しておきましょうね!
お好きなところからどうぞ
解熱剤にはどんなものがあるの?

出典:http://next-ryugaku.jp
まずは、解熱剤一般について知っておく必要があるでしょうね。
実は、解熱剤に含まれる主成分の中には子供には不向きな物もあるんですよ…
解熱剤に含まれる主成分:
- アセトアミノフェン:子供にも使用可
- イブプロフェン:子供にも使用可
- アスピリン:子供には不可
- スルピリン:子供には不可
- メフェナム酸:子供には不可
- ジクロフェナクナトリウム:子供には不可
- インドメタシン:子供には不可
結構、たくさんの種類がありますね。
その中で、アセトアミノフェン・イブプロフェンのみが子供にも使用できる主成分なんです。
それ以外は、絶対に子供には適しません!
また、総合感冒薬(複合剤)に含まれている成分の中にアスピリンも含まれている場合があります。
やむ負えず、市販品の解熱剤を使用する場合は主成分をよくよく確かめてくださいね。
小児科医が処方する解熱剤は、『アセトアミノフェン』・『イブプロフェン』以外の成分はまず使いません!
その中で、もっとも安全な主成分が『アセトアミノフェン』でしょう。
【子供用】アセトアミノフェンってどんな薬?

出典:http://gahag.net
子供が高熱を出した時に病院で処方される薬…
それが、アセトアミノフェンという解熱剤です。
熱を下げたり頭痛を和らげたりする時に使います。
日本ではロキソニンなど市販の鎮痛薬にも入っており、ポピュラーで安全な解熱剤です。
脳で痛みのもとになる物質が作られるのを鈍くしてくれる効果があります。
この薬は穏やかな作用をもち、比較的副作用が少なく安全性が高いのが特徴なんです。
子供に使用するには、もっとも安心ですね。
どれくらいの時間効くのか?
服用後の状態は下記の通りです。
服用後の状態:
- アセトアミノフェンを服用後、30分後位から薬の効果が見られ始める。
- 徐々に熱を下げて、服用してから大体2~3時間ほどで最大効果を発揮する。
- 最大効果発揮後、解熱の効果が持続するのは4時間くらい。
どれくらい熱が下がるのか?
子供の平熱は、大体36.3~37.4℃位です。
アセトアミノフェンを服用してから、2~3時間後に最大効果を発揮して平熱の範囲内に落ち着きます。
ただし、38.5℃以上の高熱の場合は、マイナス1℃くらいしか下がりません。
大変、平熱に下がらないわ!
焦らなくても大丈夫ですよ。
医師から言われた量を、しっかりと守ればまず問題ありません。
ついつい、心配だからと…
必要以上に飲ませてしまうと、副作用がでる危険性があるんです。
必要以上に飲ませてしまった場合の副作用:
- 熱が下がりすぎてしまう。
- 腹痛・下痢・肝臓の調子が悪くなる。
つまり『解熱剤』は、炎症を抑えたり熱を出す原因そのものを治す薬ではないんです。
高熱を出して辛そうな子供の体を休ませるために、一時的に熱を下げるだけの役目なんです。
だから、薬の効果が切れたらまたすぐに熱が上がってしまうんです。
むやみやたらに飲ませるものではないと、お分かりいただけたでしょうか?
【メカニズム】熱が出る原因と解熱剤を使う目安

出典:http://macaro-ni.jp
ここで押さえておきたいのは、熱が出るのはなぜ?という知識でしょう。
子供は大人に比べてよく熱を出しますよね。
その理由は、病原体と戦っているからなんですよ…
熱は自分の体を守るための防御反応:
- 体温が上がる。
- 体内にいるウイルスや細菌の活動が鈍くなる。
- 体内の免疫細胞の活動が高まって、ウイルスや細菌への攻撃力が高まる。
- ウイルスや細菌が退治されて、体温も平熱に戻る。
子供は大人に比べて体が弱く、免疫力もまだあまりありません。
従って、ウィルスや細菌などの病原体と闘うために脳が熱を出すように指令を出すのです。
風邪などのウイルスに感染して、熱がきちんと出るというのは健康な身体だという証拠なんですよ!
熱が出たからといって、慌てて解熱剤を使うのは体が病原体と闘っているのを妨げる事になります。
場合により、症状が長引いてしまうということにもなりかねません。
ここまで分かったうえで、解熱剤を使う目安をご説明しましょう…
解熱剤を使う目安:
解熱剤を使う目安は、子供の様子から判断しましょう。
判断の目安:
- たとえ高熱でも、病状が発熱のみ。
- ある程度元気・食欲もある。
上記の状態であれば、急いで解熱剤を使用する必要はないでしょう。
子供は、大人のようには熱のつらさを感じないんです。
38℃くらい発熱していても、けらけら笑って遊んでいるときは急いで使わなくてもいいでしょう。
逆に、辛そうにぐったりしている・眠れないなどの症状が見られるときには…
一時的に熱を下げることで、体を楽にしてあげるといいでしょう。
使うタイミング:
- 熱が上がっている段階ではなく上がりきったところで服用する。
- 6時間以上の間隔をあけて、1日2、3回までの使用に止める。
使うタイミングとしては、熱が上がっている段階ではなく…
上がりきったところで服用すると効果が得られやすいです。
熱が上がりきったかどうか判断するには、手足の先まで熱くなっているかどうかです。
ひやっとしているようなら、まだ熱が上がっている最中です。
体に負担をかけないように6時間以上の間隔をあけて、1日2~3回までの使用に止めるようにしましょう。
小さな子供の中には、高熱を出すとけいれんしてしまう子もいるそうです。
解熱剤の効果が切れてまた熱が上がっていく段階で、けいれんを起こしてしまうことがあるらしいのです。
お子さんの状態をよく観て、解熱剤はむやみやたら使わないで最小限にとどめましょうね。
注意点:
お子さんが発熱した場合は、まずは小児科に受診して解熱剤の使用も含めて指導を受けておく事です。
お子さんの発熱の原因が、ただの風邪以外である場合もありますからね。
発熱以外に下記の病状が見られたら、即救急外来に行く事をお勧めします。
こんな症状がみられたら即病院へ:
- 元気がなく、ぐったりしている。
- おしっこが出ない。
- 活気がない。
- よく眠れず、うとうとしている。
- 水分がとれない。
- 生まれて初めてけいれんした。
- 生後3か月未満での発熱。
重ねて言いますが、医師からの指導を受けてからの解熱剤使用をお勧めします!
医師からの指導の元、お子さんの様子を見ながら解熱剤を使用してあげてくださいね。
まとめ

出典:http://gahag.net
子供の発熱は、でもの腫れもののように急になりますよね。
私も親に連れられて、病院に連れていかれた事がたびたびでしたっけ…
子供は大人と違って、少々熱が高くても家の中で遊びまくってますよね。
それは病原体を退治するために、簡単に熱が出るような体の働きがあるからなんです。
解熱剤も正しく使えば、効果は確実に得られます。
お子さんの状態をよく見て、解熱剤を使用してあげてくださいね。
重ねていいますが、微熱でもぐったりしてるなど様子がおかしければ…
即効で病院にかかりましょう。
医師の診断・指導の元で、対応してあげれば安心して解熱剤を使ってあげられますよ!
家族が今日 丁度 熱が下がらず病院に行きました。インフルエンザのような症状です。私が持っていた解熱剤を飲んでも治りません。病院に行くのがベストでしょう。
平熱が低い自分ですが、39度くらいの熱が出るともうフラフラします。去年も解熱剤を医者から貰わなければいけない病気になり、服用してそのあと快方に向かいました。解熱剤のお陰です。
子供と大人とでは解熱剤が違うのかな?今は体温を計るのにも便利になりましたね。昔は水銀の入った時間のかかる体温計でした。
熱を持ったまま体を放っておくと危険ですよね。肺に傷が付いてしまうでしょう。私も危険な目に遭いました。解熱剤の飲んで熱を下げて、健康を取り戻すべきですね。