あなたは癌のお薬について知っていることはありますか?
あなたやあなたの大切な人が癌にかかってしまっている場合、もしくはその経験があった場合、ある程度一般の方より知識があるかもしれない。
しかし、がんに対するお薬の種類は本当に多いのです。
それは、がんの種類によって効き方も様々。
癌の薬である抗がん剤は100種類以上あるといわれ、現在でも特効薬の開発に向けて日々新たな薬が作られ続けています。
あなたは、100種類以上の『がん治療薬』がある上で、そこから何を選びますか?
抗がん剤はがんの種類によって効き方が違う中で、あなたはどのような判断が必要なのでしょうか。
まずは、がんに対するお薬について確認しておきましょう。
がんについては、こちらの記事でもお伝えしていますので是非ご覧ください。
あなたはこれを見て、何を思いますか?
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知っておきたい!がんに対するお薬7つの種類

がんに対する薬は、現在約100種類あります。
それには経口薬(飲み薬)や注射薬があり、投与期間や作用の仕方もそれぞれ。
抗がん剤は作用の仕方や由来などによって、『細胞障害性抗がん剤』と『分子標的治療薬』に分けられます。
『細胞障害性抗がん剤』はさらに、
- 代謝拮抗剤
- アルキル化剤
- 抗がん性抗生物質
- 微小管阻害薬
などに分類されるのです。
代謝拮抗剤
がん細胞に多く含まれる酵素を利用して、増殖を抑え込もうとする薬。
この薬はがん細胞が分裂するときに作用するため、個々の分裂するときをねらって長時間、持続的に投与する必要があります。
代表的なものには、フルオロウラシ(5-FU)、テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム(TS-1)というものがあります。
アルキル化剤
遺伝情報の伝達など、生命の本質に重要な役割を果たしているDNAに作用する薬。
がん細胞が増殖する際には、アルキル化剤が結合してがん細胞が死滅する。よく使われる薬には、シクロホスファミド(エンドキサン)があります。
抗がん性抗生物質
ある種の抗生物質と同じように、土壌に含まれる微生物から作られた薬。
抗生物質の化学構造を変化させたりすることで、がん細胞を死滅させる効果を発揮するものもあります。
代表的なものは、ドキソルビシン(アドリアシン)というものとなっています。
植物アルカロイド
強い毒性のある植物成分を利用した抗がん剤。
ビンクリスチンやドセタキセルなどの『微小管阻害剤』と、イリノテカンやエトポシドなどの『トポイソメラーゼ阻害剤』があります。
しかし、それぞれ、がん細胞に対する働き方が違うのです。
微小管阻害剤は、細胞の分裂に重要な微小管の働きを止めることで、がん細胞を死滅させる効果があります。
微小管に対する作用の違いで、ビンカアルカロイドとタキサンの2種類に分類されています。
微小管は、神経細胞の働きにも重要な役目をもつため、微小管作用薬によって、手足のしびれなどの神経障害が出ることがあります。
トポイソメラーゼ阻害剤は、DNAを合成する酵素の働きを阻害して、がん細胞の分裂を阻害する効果があります。
プラチナ(白金)製剤
現在、化学療法で重要な役割を果たしている薬の一つです。
DNAと結合することで、がん細胞の分裂を阻む。
広く使われているものに
- オキサリプラチン
- カルボプラチン
- シスプラチン
があります。
肺がんに対する抗がん剤としても、印象的なお薬となっています。
分子標的治療薬9つの標的
がん細胞だけが持つ特徴を分子レベルでとらえ、それを標的にして攻撃する薬。
従来の抗がん剤に比べて副作用などが少なく
- 白血病
- 悪性リンパ腫
- 骨髄腫
- 肺がん
- 乳がん
- 大腸がん
- 肝細胞がん
- 消化管間質腫蕩
- 腎細胞がん
などで有効な治療薬になりつつあります。
- イマチニブ(グリベック)
- セツキシマブ(アービタックス)
- トラスツズマブ(ハーセプチン)
- ベバシズマブ(アバスチン)
- リツキシマブ(リツキサン)
などがあります。
【細胞発育阻止】ホルモン療法(内分泌療法)
ある種のがんでは、がん細胞の成長にホルモンを必要とします。
そのため、特定のホルモンを分泌している部分を手術で取り除いたり、経口や注射で反対の作用をするホルモンを投与して、がん細胞の発育を阻止するのです。
この治療法をホルモン療法(内分泌療法)といい、がんの発育を阻止するのが特徴となっています。
治療の対象となる主ながんは
- 乳がん
- 子宮体がん
- 前立腺がん
- 甲状腺がん
- 腎がん
などであり、長期間の治療になると言われています。
まとめ

今回は、がんについてそのお薬に焦点を当てた内容となりました。
この内容は少し、難しいかもしれません。
それこそ、
- 医師
- 病理医
- 薬剤師
- 看護師
などの臨床に携わる職種の方々が有している知識といっても過言ではありません。
しかし、こういった種類や効果、分類があって、その中から癌の治療方針を選択していかなければなりません。
言ってしまえば、それだけ癌の治療は難しく、慎重なのです。
10年後、20年後には特効薬ができているかもしれませんが、現状の医療について少しでも知っておくことで、あなたの人生や健康についての意識が少しでも変わるのではないでしょうか。
がんというのは不治の病と言われていますが、今の時代は薬が開発されて がんにも効くお薬が出ていればさいわいなのですが、普段の食生活にも気を付けたいです。