赤ちゃんは、どこをとってもデリケートな存在です。
特に『外性器』は、性別の判断材料にされることも多いですが、何らかの異常でそれがかなわない場合もあります。
『性別がわからない』ということは、ご家族にとって心理的・社会的な不安にもつながるため、あらかじめ知識をもっておきたい、という方は多いのではないでしょうか。
今回は、特に女の子に焦点を当てて、親である『あなたが知っておくべき3つの内容』をまとめました。
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赤ちゃんの女性器(外陰部)の異常ってどんなもの?
外陰部の異常について、いくつか詳しく見ていきたいと思います。
これらの病気は専門家でもその場で判断することが難しい場合がありますから、病院で『詳しく調べる』と言われても慌てず、落ち着いてお医者さんに任せましょう。
陰核肥大

出典:hochumassazh.ru
『陰核肥大』とは、陰核が通常よりも大きく(7mm以上)発達した状態を指し、母体に投与されたホルモン剤や、赤ちゃん自身の内分泌系の異常によって発生することがあります。
赤ちゃんが男の子の場合、陰核は発達して陰茎を形成するので、陰核が通常より大きい場合男女の区別が困難になってしまうのです(逆に陰核肥大の女の子を、男の子だと間違えてしまうケースもあります)。
しかし発生率はおよそ50人に一人程度で、その多くは健康に害のないものですのであまり神経質になる必要はありません。
陰唇癒合(癒着症)

左右の小陰唇がくっつき、膣や尿道の出口をふさいでしまっている状態です。
はっきりとした原因はわかっていません。
赤ちゃんの陰部周辺はおしめなどのせいで湿度が高く保たれ、炎症を起こしやすいのですが、それが治る際にくっついてしまうというのが通説です。
少しくっついたくらいなら問題はありませんが、陰唇のくっつき方が激しいと、おしっこが出にくくなることで膣や膀胱に炎症を引き起こす可能性もありますので、その場合は簡単な手術が必要です。
先天性副腎皮質過形成症

出典:www.nanbyou.or.jp
副腎皮質は酵素を利用しホルモンを作り出す器官ですが、足りない酵素が出てくると一部のホルモンが過剰に作られる異常が起こります。
それが『副腎皮質過形成症』という病気です。
新生児では、副腎がうまく働かないことによる色素沈着(皮膚が黒ずむ)や体重増加の遅れ、また塩類喪失症状(血液の塩分濃度を保てない)による脱水としてあらわれます。
こうした症状が生後3週間以内にはあらわれ、放置すると命にかかわる危険があります。
また、作られるホルモンの中には弱い男性化作用をもつものがあり、女の子においてそれが過剰に作られると外陰部の男性化がすすみ、男の子に間違われることもあります。
それらの治療方法は?

赤ちゃんの性別があいまいな状態で、手術によって女の子にすることができる場合があります。
そうした場合には、膣や尿道の形を整え、大きくなった陰核を小さく形作る外科手術が行われます。
陰唇がくっついているときには、簡単な切開(切り開く、というより少し切ってはがす)処置をとるか、ホルモン剤(エストロゲン)を塗って自然にはがれてくるのを待つ場合もあります。
外科手術をしなくとも、ホルモン剤ではがれてくれる例はめずらしくはありません。
ホルモン剤による治療は、副腎皮質過形成症にも用いられます。
この病気が命にかかわる場合もあると先に述べましたが、適切に治療を行えば健康な赤ちゃんと同じように元気に育ちますので安心してください。
異常があるとき、親がすべきこと

外性器に関する異常は、その多くが内分泌系の異常に起因しています。
また、わかりやすい(病気だと判断しやすい)症状もあまりでませんから、不安を感じたらすぐにかかりつけのお医者さんに相談することが大切です。
また、陰唇がくっついている場合、切開してもその傷が治る過程でまたくっついてしまうことが考えられますので、日常的に陰唇を開いて癒着を防ぎましょう。
加えて、赤ちゃんの陰部を、炎症が起きないよう清潔に保ってあげることも必要です。
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いままで何気なくオムツを交換してました。
オムツを交換する時など陰部を注意して見てみます。
コメントありがとうございます!
あまり神経質になる必要はないかと思いますが、大切なお子様の親としては知っておくべき知識なのではないかと思います。
やっぱり赤ちゃんだって健康第一ですよね!
赤ちゃんの外陰部の異常ってあるんですか?将来のためにも手術をしてもらった方が良いですよね。十人十色、赤ちゃんにもいろいろありますね。